今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 61)煮込みハンバーグランチ

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なんとなくコーヒーが飲みたくて、ドリンクサービスのつくお店へと。すると入り口にアド街ック天国で紹介されましたの看板が。


いやー、テレビ全盛期を知ってるオジさんとしては、テレビで紹介された、のフレーズには弱い。とことん弱い。なんか、権威づけされた気がする。


東京っておそろしいことに、キー局で紹介された店に行きやすいんですよね。


関東平野に 3000 万人もの人がいて、視聴率 1%でも 30 万人が見た計算なんだよね。いや、ことはそんな単純でないのはわかってるけど、ざっくり捉えるとね、すごいよねって話です。


書籍が 30 万部も売れるなんてそうそうないわけで、ネットにインフルエンサーとしての地位を脅かされてはいますが、やはり大マスコミ様の威光はまだまだ強い。


さて、能書きはともあれ、煮込みハンバーグを注文。ずっとメニューにあったのに、頼むのは初めてだナ。


ライスかパンかで、パンをチョイス。するとおいくつですかと聞かれたので、いくつまでいけるものかと思いつつ1個だけにする。

すきあらば、ローカーボ、ダイエット志向に走るのが正しい中年の鑑です。


さて、淹れたてのコーヒーを啜りつつ、ハンバーグを待つ。

まずはスープとサラダが運ばれてきたので、さっそくいただく。うん、おいしい。胃のウォーミングアップにちょうどいいネ。


さて、やってきました煮込みハンバーグ。

なんというか、ソースがたっぷりでハンバーグwith シチューの様相。パン足りなければ、どうぞお申し付けください、なんて誘惑の言葉を貰いつつ、いざハンバーグ。


スプーンでソースを掬って口に運べば、コクと酸味で確かなお味。うん、これはうまい。マスコミさんによるハロー効果もあろうけど、おいしいと思うゾ、おじさんは。その気さえあればパン1斤くらいいけそうな、ステキなソースです。


パンにはマーガリンが添えられています。パンをちぎり。そそくさと断面に塗りこんでパクリ。おいしいな、マーガリン。


いつからか植物性油は云々と害悪が謳われてますが、俺は好きだぞ。給食の食パンにカチカチのマーガリンをこすりつけていた世代だからなぁ。


さてさて、肝心のハンバーグをスプーンで割ろうとするも、いったん拒絶するような弾力。断面はなめらか、口にすればしっかりした肉感で満足の極みだねえ。


ハンバーグの味を昇華させるソースなので、味は濃いめでちょっと喉が乾きそう。ハンバーグ、ソース、ハンバーグ、ソースと食べ進め、最後に皿に残ったソースをパンでぬぐってパクリ。くうう、シアワセ。


グラスの水をグイッと飲み干し、甘露、甘露。口中を洗い流したところで、ちょっとぬるくなったコーヒーに砂糖を入れて、デザートがわり。


たまには(?)マスコミに踊らされるのも、悪くないもんだ。


ごちそうさまでした。

定食春秋(その 60)チャーハン

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たまに食べるのが面倒くさいランチタイムがある。食欲不振というよりも、あれこれ組み立てを考えて食べ進めるのが面倒くさい。


定食ならオカズとご飯の進み具合を調整したり、ラーメンなら具を食べるタイミングを考えねばならない。


そう、カレーですら、ソースとライスの配分を誤らないよう努めねばならない。


そんなときにメニューで光るチャーハン。基本はひたすらレンゲで口に運ぶのみ。うん、これはいいネ。


いざ頼んでみたならば、スープと漬け物も鎮座。そうね、この店、サービス旺盛だもんね。っていうかチャーハンにはスープがつくよね、と自覚。


なんだかんだいっても、小鉢のリンゴがうさぎちゃんだったりすると、遠足弁当みたいで楽しいもんだな。少し、食に意欲が湧いてきたかな。


まずはチャーハン。ひと口食べればしっとり系のやさしいお味。母親が土曜日の昼につくってくれた焼き飯を思い出す。


とはいえこちらはプロ仕様。ネギ、卵、シーチキン、ナルトが余すところなく炒められており、レンゲが高速活動するおいしさです。


途中で飲むスープは、ラーメンのそれとは違うチャーハン専用機。


その差が濃度なのか、隠し味なのかはバカ舌ゆえわかりませんが、チャーハンの塩っ気より軽めの味がうれしい。


いかにも自家製な漬け物もポリポリいただき、チャーハンをすくったレンゲをスープにつけてみたり。なんだ、結構楽しんでるな、オレ。


キレイに食べ終えたあとは、ご褒美のうさぎちゃんリンゴです。


何気ないひと仕事で、いいオッサンの心がときめくんだから、業界の方はぜひ心がけてほしいな。


あっという間にうさぎちゃんセイグッバイ、ひとかけらだけど楽しかったよぅ。


すっかりくちくなったお腹に濃い目の粉茶とグラスの水を押し込んで、お会計。うん、元気でたわ。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 111)ウインナーそば

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出遅れたお昼休み。狙いを定めた店はすでに満席で、ふらふらと街を歩く。


ふとみれば、狭い間口の立ち食いそば屋さんに空き席があるので、吸い込まれるように暖簾をくぐる。


立ち食いと書いたけど、テーブルやイスもあるので、正確にはセルフそば屋さんなのかな。


ともあれ、はじめての店だけに、大きな食券機の前でひとしきり逡巡する。


ラー油肉そばとやらもおいしそうだけど、初見の店で千円近くはリスキーかな。おや、あそこのお姉さんが食べてるのは天丼か。


などというまに、ウインナーそばに気づく。なんだこれ。写真がないからよくわからないけど、名前のインパクトは抜群だナ。


当然のようにポチッとな。ここであったが 100 年目、一体全体どんな子がやってくるものかお楽しみですね。


カウンターに「そばで」と食券を提出し、グラスに水を注ぐ。カウンターの隅が運よくあいていたので、呼び出しを待つ。先客は天ぷらせいろだね、美麗な盛りつけにこちらの期待も高まる。


さて、やってきたのはそのまんまウインナーそば。看板に偽りなく、小細工なしの、どストレートなひと品。


外角低めにズバッと真っ直ぐを決められたような爽快感。


はじめての店だから、まずはツユを確認。おっ、みりんのきいた甘めのツユがいいね。お次は七味をパラパラとふりかけて、そばをたぐる。


うん、期待通りのセルフそばクオリティ。こういうのでいいんだよ。攻めなくてもさ。


さて、ウインナーへ向かうタイミングが難しいけど、序盤でまずは1本いっとくか。


おっ、パリッと皮の弾ける感覚はボイルしたてだね。っていうか、待ち時間はそば茹でではなく、ウインナー茹でだな、きっと。


和と洋、われわれ日本人がいくつも越えてきた壁がまた1つなくなりました。食べてみて違和感はない。アリ、大アリ。でも、白ご飯のほうが合うかな、多分。


とはいえ、旨いに違いなし。虎の子のウインナー3本は、序破急、のタイミングで食べるのがよろしいかな。


最後に、ウインナーの肉汁がしみ出たツユをゴクリ、ゴクリ。塩分を気にして、飲み干さないまでも気持ち多めに喉を通す。


やはり、こういう独立系の店の攻めたメニューも侮れないな。お目当てが混んでたから生まれた偶然の出会いに感謝。また、そのうち食べたくなる味でした。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 110)ゆきラーメン

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ひと口に雪と言っても、思い浮かべるところは人それぞれ。


北陸では水っぽいボタ雪が降ることが多いし、北海道ではサラサラしたパウダースノーが降るらしい。


なんでこんなことを言い出したかといえば、こちらの「ゆきラーメン」に積もる雪はどんなものかと思いを馳せたから。


なんでも、くさみを除いた背脂をゆきのように散らしたという看板メニュー、期待が高まるね。


やってきたのは北陸寄りかな?  なんて感じのゆきラーメン。チャーシューをよけて、脂身をレンゲで集めてまずはひと口。


ふうん、能書きどおり、くさみはまったくなく、脂の甘味が感じられ舌に残るは旨味のみ。いいネ。


そして、塩トンコツスープをクピリ。おおお、かなりしょっぱい。高血圧界の若頭、塩分上等の私を驚かせるくらいだから大したもんだ。


この濃いめのスープに、淡白なモヤシやキャベツが合うんだね。よく考えられたトッピングです。


しばらく具材を食べ進め、ようやく見えてきた麺はかなりの歯ごたえ。盛岡冷麺を彷彿とさせる頑健さです。


緩やかなウェーブが適度にスープをまとい、口に入るのはちょうどいい塩梅の麺。


チャーシューは赤みがかったローストポーク風、1枚はスープに漬け込んであとのお楽しみにしよう。


このあと人と会うので卓上のニンニクはガマン。コショウで味変を楽しんでいると、お隣さんはごくごくスープを飲み干している。強心臓ならぬ強腎臓ですねえ、感心、感腎。


あらかた食べ終え、お楽しみのチャーシューをガブリ、モグモグ。大満足だナ。こんどは、ニンニクましましで食べたいな。


グラスの水を2杯飲み干し、塩分を稀釈しておこうっと。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 109)醤油ラーメン+野菜かき揚げ

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梅もとはいわゆる立ち食いそば屋だけど、レギュラーメニューにラーメンがある。とりたてて尖ったところはない、シンプルな醤油ラーメン。


普段は横目に見ながら出勤するものの、今日に限って、朝っぱらからラーメン食べたい、なんて矢野顕子ばりのパッションに突き動かされる。


となると、梅もとがありがたや。


ラーメンでは野菜不足が否めないので、野菜のかき揚げをトッピングする。むしろ油過剰を心配するべきではないかと言われれば、その通りだ。


食券の組み合わせを見ても、窓口の店員さんは何ら動揺することもない。たぶん、たまにある注文なんだろうな。


別皿に盛る?  などの確認もないまま、丼ぶりの中央にかき揚げが鎮座される。ビジュアルが壮観ですね。


まずはスープをひと口。澄み切った鶏ガラ醤油。そうそう、基本のラーメンってこんなのだよね、といった風情。


コクだの、キレだの、立ち食いそば屋のラーメンにこれ以上求めてはいけない。ラーメン評論はラーメン屋さんでやるべきだワ。


さて、かき揚げにとりかかろうかね。レンゲで崩しつつ、スープに浸しては食べる。


野菜というより、衣を食べている感じ。いわば、お好み焼き。それなら、おいしくないわけがない。


コショウをひと振りして、黄色い縮れ麺、シャキシャキのワカメ、クニクニした歯ごたえのメンマをいただく。どれもなぜか懐かしい味だナ。


そうこうする間も、衣は全力で鶏ガラスープを吸っていく。お団子になる前に頑張って食べよう。


おっと、コイツはすっかり脇役になった虎の子のチャーシューじゃないか。シンプルでいいね。


さて、あらかた食べ終えたのち、かき揚げをモロモロに崩して、残りの麺とかきこむ。


もう、こうなると何を食べているんだかわからんようになるな。油がきいてる自覚はあるけどサ。


ふう、1.5 食分のカロリーと塩分を摂った気がするな。気のせいじゃなさそうだけどな。


また、朝から矢野顕子病にかかったら、梅もとに寄ろう。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 108)中華ソバ

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住宅街の蕎麦屋さん。駐車場もなく、ご近所さんや出前で回っているような蕎麦屋さん。スキ(五郎丸風に)。


勤務先の近くは、学生が多いからか、代替わりに失敗したのか、個人経営の蕎麦屋さんがどんどんなくなっていく。嘆かわしい。


出前用のカブが軒先に置かれ、のれんをくぐれば神棚のような高いとこにテレビが鎮座する。


ちょっと昔なら「いいとも」が点いており、ご飯が来るまで観るともなしに観ちゃう、そんな蕎麦屋さん。スキ。


こちらははじめてですが、のれんをくぐれば壁の一辺を占めるメニュー表。とんかつ、エビフライの文字を見るだけでわかる。間違いない店です、ハイ。


昼下がりの店内は家族づれひと組、工事のお兄さん2人。


看板娘に中華ソバを注文し、観るともなしにテレビを観る。お散歩番組は、真剣に観なくてもいいから、こういうときにうれしい。


やってきたのはテンプレのような昔ながらのラーメン。レンゲでスープを飲めば、やさしい鶏ガラしょうゆ味。これこれ、こーゆーの。


メンマはかなり塩っからく、チャーシューは肉の繊維がおいしい。何というかライスが似合いそうなラーメンですね。


メニュー表ではライス2百円、うーん悩むね。とか思っていたら、後客はカレーうどんに半ライスを注文。


あるんか〜い、半ライス。次はそれもいいね、とか思いつつ完食。スープを飲みつつ、ほのかな旨味がニンニクなのか悩む。そしてわからないまま、レンゲを置く舌バカの自分。


町内に一軒欲しい、そんな蕎麦屋さんでした。


ごちそうさまでした。

定食春秋(その 59)チャーハン+餃子

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あなたの食卓でありたい、松屋


店内で繰り返し流れる通り、松屋フーズ牛めしだけでなくトンカツ、カレー、ステーキなど多角的に展開している。


そんな松屋の中華ブランド、松軒。


サンバでも踊り出しそうな名前ですが、見たところいつも混み合ってるし、チェーンならではの安定感にひかれて入店。小綺麗だし、サイドメニューも豊富なようす。


さて、中華店の実力拝見ならば、まずはチャーハン。具材の選定、ガス台の火力、付け合わせのスープ。なんとなく総合力がわかる、気がする。


とか言いつつ、お値打ちな値段についついビールと餃子のセットも注文


こちらも基本中の基本のメニューなだけに、ごまかしがきかないというか、店の看板になりうる、気がする。


さて、まずやってきたのはチャーハン。見たところ具材は卵、ネギ、チャーシューのシンプルさ。


レンゲですくえばパラパラ系で味つけは薄め。なるほど、ザ・チャーハン。ご飯のかわりにかきこめるタイプ。


カチャカチャ、モグモグ、紅ショウガをアクセントにしつつ食べ進める。スープもブラボーなお味で、ビールが進む。


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半分ほど食べたところで餃子さん到着。まずはそのまま、パクリ。満点においしい。何もつけないと肉と野菜の味がよくわかる。


でも、タレもつけたくなるんだよね。歯形がついた断面に、お酢とコショウだけのマイ特製ダレをたっぷり染み込ませてパクリ。くうう〜こいつもビールが進む。


チェーン店ならではの味の安定感はさすがです。初めてきたのに、いつも食べているかのような懐かしさ。いいね、松軒。ごひいきにしちゃうよ。


さてさて、今日の食事も終わってないのに、ごひいきもないもんだ。残るチャーハンをかきこみ、餃子をやっつけて、ビールを飲み干す。


うん、大満足。尖がった中華が食べたければ、街の個人店に行けばいいし、リスクをとりたくない気分のときはチェーン、そんな使い分けでいいじゃないか。


ごちそうさまでした。

麺喰らう(その 107)火山ラーメン

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券売機の順番を待つあいだ、チラチラとメニューを覗きみていると「火山ラーメン」の名が。うん、今日はコレにしよう。


はっきりいって、胃腸の調子とか、気候とか、まったく考えずに決めました。一目ぼれ?  名前負け?  なんというか、その場の勢いです。


さて、待つことしばし。やってきたのは野菜がこんもりと盛り上がった一杯。


その上にはトウガラシなのか、赤いヤツがたっぷりと。こいつぁ、熱い闘いになりそうだゼ。


まずは野菜をかき分けスープをスルリと。動物系のガツンとしたにおいに、濃いめの醤油味。おまけに背脂がしっかりと主張するので、ひと口で唇がテラテラです。


おろしたてのシャツにはねないよう注意しつつ、まずはモヤシをスープにまぶしては食べる。シャキシャキでおいしいね。でも、予想通りからい。


トウガラシだけでなく、ラー油のからさ、それに元々のスープのコクが相まって、重厚なお味。中太のストレート麺によく合ってます。


この野菜の盛りつけは、いわゆる二郎系のラーメンなんでしょうか。


麺を食べるために、野菜を下に、麺を上に移しつつ食べ進めます。すするというより、よく噛んで食べなきゃ。


最初からうすうす気づいたましたが、これ、ニンニクきいてますね。午後もお仕事なんだけど大丈夫かなぁ。いつも以上に無口でいよう。よし、高倉健をイメトレ。


ともあれ、ジワリと汗をかきはじめ、デコ汗用と唇脂用にティッシュを2枚使いつつ、麺との格闘を続ける。


お肉は少ないながらも繊維質がしっかりしていて、ギュムギュムした歯ごたえ。スープの味がしっかり染みて単独でビールのアテになるクオリティ。


汗が止まらない、箸も止まらない。なんなら恋も止めないで。今を正直に、飯を食おうよ〜♩  ココロの中でよくわからない歌が流れる。もちろん CV は吉川晃司だ。


サウナに入りたてのような汗をかいて完食。グラスの水をグイッと飲み干す。ガツンとした味に一片の悔いなし。


会社に帰ったらまずはデオドラントシート、ブレスケアだな。そして、胃薬だね。


ごちそうさまでした。

定食春秋(その 58)マウンテン丼

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なんだか海鮮腹の目覚め。朝イチでなか卯の漬けまぐろ鉄火丼ミニを食べたものの、かえって海鮮欲が高まる。


ランチタイムも海鮮を求めて街をさまよう。店頭の「ネタ山盛り2倍」の謳い文句に誘われ、ふらふらと入店。マウンテン丼を頼む。


そもそも、何比でネタが2倍なのかわかりませんが、海鮮腹を満たすにはこのうえないネーミング。


富士山だか、新高山だかわかりませんが、登頂してみせますよ。


さて、やってきたのは、ポスターほどはマウンテン感のない一杯。まあ、世の中そんなもんだ。ワサビを醤油に溶いてかけ回しつつ、その陣容を確かめる。


サーモン、マグロぶつ、イカ、アナゴ、小柱、ネギトロ。うん、うん。十分に主役級がそろっておるワイ。


高尾山クラスだろうと、登山には変わりなし。


ひとつひとつの具材を楽しんでもいいけど、ここは細かく気にせずかきこんでみる。海の宝石箱とまではいかないけど、市場のまかないくらいおいしい。


酢飯は味が薄めで、魚介の味がよくわかる。もう少し味っ気が欲しいけど、追い醤油はガマン。減塩は意識づけが大事だゾ。


とかいいつつ、途中で味噌汁をすすって、もりもり完食。気づけば待ち客もチラホラの人気店のようで、そそくさと席を立つ。海鮮欲、終息。


ごちそうさまでした。



麺喰らう(その 106)岩のりそば

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新宿の立ち食いそば、かのや。

スツールがあるから正確には立ち食いではないけど、まあ、そっちのジャンルの名店です。


うどんは関西風、そばは関東風のダシで供され、圧倒的なクオリティと、お値打ちな価格設定で私の心を盗みおった、ルパンのような店です。


久しぶりの来店で悩むものの、岩のりそばを選択。香り高いのりがいいんだナ、これが。


ブログをみれば、冬にも岩のりうどんを食べてますね。シンプルながら飽きない味なんですよ。


呼び出しがかかり、席に運んでいるうちに、しなしなしてくる岩のり。ダシに溶けだす磯の香りがたまりません。


ツルツルとすすると、海辺にいるような錯覚を起こすほど。なんていうか、飲む「ごはんですよ」といった風情。褒めてます、これ、褒めてます。


のりってお値段によってホントに味の濃さ、磯の再現度が違いますよね。味付けのりがハムならば、贈答用はステーキ。


どちらもいいんだけど、それくらい違う。良し悪しでなくジャンルの棲み分け。


そういえば、ふつうのそば屋で花巻そばを頼んだら「のりがのってるだけですけど、いいんですか?」と確認されたことがあったな。わかっとるわい、と思ったもんだ。


さて、ゴマをかけたり、七味を振ったりしつつ五割そばを食べすすめる。岩のりを意識して口に運ぶことはなく、食事の段取りは、かけそば感覚。


スッスッと食べるとあっという間になくなってゆき、最後は底に沈んだ岩のりを丹念につつく。さすがに完飲しないとすべては食べられないので、いい按配を見計らって箸をおく。


ごちそうさまでした。