駅そばというのは、その名の通り鉄道沿いにあることが多く、鉄道会社はそれぞれ眷属を従えていました。
ところが、コンビニの隆盛もあってか、JR 系のあじさい茶屋や小田急系の箱根そばなど一部を除けば苦戦が続くようで、西武系の狭山そばや京王系の高幡そばなどはそれぞれ数店舗しか現存していません。
似て非なるものである、ゆで太郎、小諸そば、富士そばなどの立ち食いそばチェーンが集客力のある地域として、結果的に駅近くに店舗を構えている影響もあるのかもしれないですね。
そうかあ、ジュンスカの Let's go ヒバリーヒルズで歌われた「金がないときは狭山に行こう♩」は今は昔、なんですねー。
で、高幡そば。いくつか店舗はあったのですが、現存するのは本場高幡不動駅と、ここ明大前駅のみ。つつじヶ丘駅の店は、駅の改装とともに足抜けしたのか違う屋号になりました。
さて閑話休題、横断幕に復活を謳っている肉そばと悩みましたが、珍しさに負けて山形名物の鳥中華を頼みました。
山形と京王とのつながりは全くもって不明ですが、やってきたのはみりんのきいた甘めのつゆにストレートの中華麺が泳ぐ一杯でした。具材は鶏のもも肉、水菜、揚げ玉、刻み海苔、ナルト、ネギなど。あくまで「そばの余芸で作れますんで」といった風情がいさぎよし。
コショウをひと振りして、あっという間にツルツルと完食。店を出たところに置いてあった段ボールには「中華麺(要冷凍)」と書いてありましたが、美味しさには変わりなし。そもそも、冷凍か否かなんて、駅そばに求める筋合いではないですし。
ごちそうさまでした。