今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 19)カラシビ味噌らーめん 鬼金棒

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ひと口に「からさ」といってもいろいろありますよね。

ワサビのように鼻に抜けるもの、トウガラシのように痛みが走るもの、あるいはサンショウのようにしびれるものもあります。


なんでも一緒くたはよくありませんけど、関西人ならしょっぱいのも、からい、と言うわけで。花鳥風月あたりに比べて、辛味は日本語の語彙の弱い領域ですね。


そもそも辛味は味覚ではなく痛覚だと言われるとピンと来ないのですが、翌日のお尻具合を考えるとちょっとわかる気がします。下ネタですけど。


さて、中国では花椒のからさを「麻」、唐辛子のからさを「辣」と区別しており、麻辣(マーラー)と並び称されるとか。

その両者が入ったカラシビ味噌らーめん。カラが辣、シビが麻ですね。神田にある実店舗でも食べたことがありますが、山椒のからさで舌がしびれ、辣油のからさでくちびるが荒れた覚えが。


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で、カップ麺の出来栄えですが、カラシビ部分の再現度は高く、店での思い出がよみがえります。


カウンターの片隅で、麺をすするとからさでむせこむので、モグモグ食べすすめていたところ、入ってきた客が「9人なんだけど」と高らかに宣言しました。

あんたら野球帰りなのか?  行列のできる人気店で横並びになるまで待つのか?  などと余計な心配をしているうちに完食。結局、団体さんがどうなったかは知らないまま逃げ帰りました。


すっかり忘れていたことを思い出すんだから、匂いと同じく、味も人の記憶と結びついてるんだなぁ、と感心した次第。


さて、カップ麺。味は満点ですが、具材含めてボリュームがちと物足りない。お値段との兼ね合いなんでしょうけど。パンチのきいたスープはとても飲み干せないので、小腹満たしに別途焼きおにぎりをチンしましたとさ。うまし。


ごちそうさまでした。