今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 11)自家製とん汁

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寒い日はとん汁、

暑い日もとん汁。

おかずが少ない日はとん汁、

野菜不足な近ごろはとん汁。

何かにつけてとん汁。


いや~待て待て、ぶた汁だろう。貴様どこの生まれだ?  という方はごめんなさい。以下ぶた汁に読み替えてください。

認めたくない若さゆえの過ちについては、うちの母親によく言っておきます。


さて、とん汁。


冬空の下、アルミホイルと湿気ったノリに包まれたおにぎりを頬張りながら、うかつにすると穴があくような白いプラ容器のとん汁を食べる。こんなのが最高です。なんというか、芋煮の代替的に。


しかし、そんないかす舞台装置になることはなかなかない、というか今まで一度もない。うらやましゾ、東北のヒト。


あと定食屋さんで、みそ汁⇨とん汁変更ができるときの悩みたるや、つらいものがあります。カロリーは野菜と相殺としても、塩分はどうなんだ?  みその塩分は気にするなっていうけどね。


でもまあ、外食のおかずは味つけがしっかりしてるから、とガマンすることが多いですかね。とん汁、再見!


そんなこんなで、今日も今日とて、自宅で DIY するわけで。


思い立ったのは夕方。とん汁食べたい。もうこうなると手がつけられない。柴漬けならコンビニにあろうけど、家族ぶんのとん汁はそうもいかない。


とはいえ夕方から煮込むのも時間がかかるので、筑前煮用の水煮、おでん用のダイコンを使って時短料理にする。わが家の飢えたオオカミたちはそんなに待ってくれません。


雪平鍋にゴマ油をたらり、煙がほのかに出たらぶた肉をドバッと入れる。うわー、はりつくなぁと嘆息するも、やがて自ら出す油で揚げ焼きになるぶたさんたち。


あとは、水煮をドバーッと入れ、刻み揚げ、だしパック、水を加えてグツグツ煮込む。


煮えてきたら、白みそ、豆みそで味を整え、煮崩れ防止でダイコンを後入れ。おっとだしパックを取り出さねば、大惨事だな。


最後に刻みネギを散らせば自家製とん汁の出来上がり。なんども味見して舌がやられているので、家人に味見してもらい OK をいただく。


おかずはホウレンソウのおひたしと、パック刺し身の盛り合わせ。おいしいけど、ややパンチに欠ける、そんな予感を吹き払う、ビバ、とん汁氏。


七味をパラリ、汁をゴクリ。おう、それなりにおいしくできた。まあ、だしパックと味噌にハズレはありませんね。


手抜き料理ですが、目分量で多めにこさえて、おかわりできる安心感は捨てがたい。ううう、米が足りない。銀シャリおかわりコースだ。


大皿の刺し身は育ち盛りに譲ろうとも、とん汁はマイペースで食べられます。自分でつくってなんですが、うまいものは、うまい。

さすがにご飯3杯目はガマン。すると不思議と余韻が残り、ひと月後にはおそらく、春の陽気のもと、とん汁を食べてるな。


ごちそうさまでした。