今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 35)若竹そば

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雨降りの日は、朝ごはんを食べるのも億劫になる。寄り道せずに最短経路で会社に着きたいところだけど、今日は朝抜きではなく、おなかに何か入れたい。


そんな朝に通勤導線の地下にある立ち食いそばはもってこいです。

泣く子も黙って、なんなら二度見する一大ターミナル、新宿。こちらの店は朝から食券機に行列が。皆さん考えることは同じようで。


さて、おトクな朝そばも魅力的なんですが、ここは店頭のポスターで気になった若竹そばを。立ち食いチェーンは旬の食材を逐次投入してくれるのがうれしい。


調理場の門番となっている店員さんに「そばで」と食券を提出。手持ち無沙汰で調理現場をみていると、非常に興味深い。


あらかじめ茹でてあるそばを湯通しして、丼ぶりに投入。食券にある具材を並べたのちに、蛇口の下へ置くと、一定量のつゆが注がれる。

そして、水流でやや乱れた盛り付けを整え、ネギを乗せて一丁上がり。無駄がなく、美しい所作に見惚れますね。


朝の戦場のような慌ただしさのなか、テキパキと注文をさばくだけでもすごいのに、私の後客には「うどん、ですよね」と話しかけている。


おお、常連さんになるとそば/うどんの別が自動判定されるのか。みたところ押し出しの強い風貌でもない(失礼)普通のサラリーマン。


よほど通いつめたのか、店員さんがうどん客を覚える習慣があるのか、いずれにせよ感心しきり。アメージングなひとときでした。


さて、ヒトのことはともあれ、若竹そばが呼び出されたので、楚々と受け取る。カウンター中心の店内にはすでに 156 人ほど先客が。みな一心に麺をすすり、丼ぶりを頬張っています。


幸いにあいていた隅っこを陣取り、グラスに水を入れて、いただきます。


タケノコは個別包装されているらしく、ビニール袋を破いて取り出されていました。シャキシャキッてほどではありませんが、それなりに歯ごたえが残っていておいしい。濃いめの味つけもつゆに負けていません。


蛇口から注がれたつゆは熱めで、ふうふう冷ましながら麺をたぐる。茹でおきでも、十分おいしい。っていうか熱くて、それほど深く味わってないのかも?  

まあ、大都会新宿でこれだけのスピード感で食べられる利便性に注文などありません。


アチチと食べ進めて、途中で七味をドバッとかけて味を変え、またアチチと食べ進め完食。グラスの水で口内の熱気を冷まして店を出る。


足元の悪い朝、濡れずに店に着ける幸せたるや。ありがたや、ありがたや。


ごちそうさまでした。