とろろそば(冷)
渋谷はちょっと苦手、と歌ったのは全盛期のヒロスエだが、確かにこの歳になると渋谷は堪える。なんというか、人混みがキツイ。
所用でやってきたものの、小一時間の自由時間、どうしたものかと街を歩く。掘り出しものに出会えたブックオフもなくなり、丸善でも冷やかそうと道玄坂を登る。
すると、東急の向かいに嵯峨谷。十割そばの嵯峨谷。あとで家族で食事をとるのでためらったものの、軽くそばくらいならよかろうと入店。
ひとしきり券売機をながめて冷やしとろろそばを選ぶ。ちょっといい陽気のこんな日は、ツルリといきたいもんですね。
とろろ、ツメで~す↑
なんとなく、土地柄なのか、店員さんも若いネ。ともあれ、グラスに水を注ぎ、出来上がりを待つ。とろろって、家ですりおろすと大変だし、外食で食べるチャンスがあると積極的にいきたいですね。牛タン、麦飯、とろろの三位一体とか。
さて、231 番の方~↑ と呼び出されてトレイを受け取る。白いとろろに、青海苔の緑が映えてます。
まずはとろろの下からそばを掘り出してたぐる。さすが十割そば、風味よし、歯ごたえよし、のどごしよし。わさびを適量溶かして、さらに食べ進める。
とろろのぬるぬるが楽しい。なんというか、子どものころ遊んだスライムを口に入れるような禁断の果実。鼻をつくわさびの香りもいいアクセントで、ぬるぬる、ツルツルとそばを完食。
思ったよりお腹にたまるな。もう若くないから、そんなに食べられないのは当たり前だけどね。これから外食なのに、自業自得というか、うれしい誤算だな。
とはいえ、目の前の一杯に全力を尽くすのは当たり前のエチケットであり、ちっちゃな生き様。卓上のポットからそば湯を注ぎ、器に残ったとろろを飲みつくす。ルチンがきく。何かにきく。少なくとも消化にきく気がする。
さて、腹ごなしは丸善どころではないかな。ハンズを登って降りるくらいしとかなきゃ。
ごちそうさまでした。