今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 23)メンチカツ定食

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角界の頂点が白鵬なら、カツ界の頂点はトンカツだろう。


肉としては格上の牛も、カツになると途端におとなしくなる。なんというか、ステーキでいいじゃん、といった視線に耐えきれない感じ。


その点、トンカツは強い。衣をまとうことで、ソースや塩などの調味料をからめやすくなり、肉の歯ごたえと、脂の旨味が合わさって何とも言えないおいしさとなる。


では二番手は、となると途端に混沌とする。酒のつまみなら串カツやハムカツも優秀ですが、ご飯のおかずなら、やはりメンチカツが一枚上手かな。


紡錘状もあるけど、基本は平たいひき肉。ハンバーグと変わらないんだけどネ。


… そのものパンの衣をまといて、金色の油に降り立つべし、あっという間にメンチカツに生まれ変わります。


もったり濃いめのソースをぐるぐると丹念に回しかけ、箸で半分に割って、まずはひと口。揚げたては、ハフッ、やはりおい、ハフッ、しい。


こう、文句なしの幸せな味。ソースとカツの相性たるや、梅にウグイス、われ鍋にとじ蓋、見事というしかない。


ソースをご飯にかけて食べることはないのに、ソース味のおかずは何でこんなにご飯に合うのか、一考の価値があるな。


サラダを食べ、メンチをかじる。ハフッ。

漬け物をかじり、ご飯を食べる。

メンチをかじり、ご飯を食べる。ハフッ。

みそ汁をすすり、ご飯を食べる。


法則があるような、ないような流れで順調に平らげる。二番手なんて言ったけど、今日のアンタはナンバーワンだよ、と誰に言うともなくほめ讃えつつ完食。


グラスの水で口をサッパリさせて、サービスのコーヒーをチビリ。悔いのない昼食となりました。


ごちそうさまでした。