宿酔気味の朝、重い体にムチ打って出勤する。
自業自得だけど、エライぞオレ。しっかし、めっきり弱くなったもんで、必ずひと駅寝過ごすのはどういうわけだか知りたい。
さて、そんな日の朝食は、塩分なぞ気にせず汁ものに限る。脳内地図を検索のうえ、一番濃いめのパンチのきいた立ち食いそばを選択。
AM ラジオが流れる店内には椅子もない、昔ながらの立ち食いそば店。カウンター越しに食券を提出して、水を飲みつつ到着を待つ。銘水でなくとも、バテた胃袋には甘露です。
待ち時間も食事のうち。店内の奥から出入り口をみていると、次々と吸い寄せられるようにやってくるおじさんたち。
無論、私もそのうちの一人なわけで、違和感なく風景に溶け込む。
さて、待つこと数分、やってきました春菊天そば。この時間帯は茹でたて、揚げたてで嬉しい。
春菊天をこちらで頼むのは初めてだけど、私好みの姿揚げタイプ。まずは天ぷらからいかねばなるまい。葉っぱはしっとり、茎はサクサク。食感のハーモニーにうっとり。
濃いめのツユをグイッと飲みたいので、七味は少なめ。歯ごたえしっかりの田舎そばを楽しむ。
時報をまたいで、ラジオではゲスト紹介が始まり、こちらはズルズルと時を刻むように麺をすする。
ラジオの続きが気になるけど、おいしく完食。楽しい時間ははやく過ぎ去るもんですね。
壁に貼り付けられた箱からティッシュを一枚ハラリと抜き去り、口を丹念に拭う。グラスの水を飲み干して、今日も一日頑張るぞい。
ごちそうさまでした。