お散歩日和の朝、ふらりと用賀駅に降り立つ。馬事公苑や砧公園、どこへ行こうかな〜と地図も見ずに歩いているうちに、環八へとたどり着く。
馬事公苑は方向違いになったので、砧公園を目指す。もともと米軍のゴルフ場だったという敷地は広大で、新緑が気持ちいい。
少し歩くと盛り土がある。古墳ではなく、中世の祈祷に使われたものだとか。娘たちが小さい頃、ここを登っては駆け下りて遊んだっけ。そういえば、ここでカブトムシも捕まえたな。
売店では「きぬた焼」を発見。砧の地名はタヌキからきたなんて俗説もあったっけ。
ともあれ、以前はなかったよな、きぬた焼。ちょうど店があいたのでおひとつ試す。いわゆる大判焼きだね。あんこがさっぱりしておいしいけど喉がかわきそうだ。
世田谷美術館はあまりそそられる展示ではなかったのでスルー。中央のファミリー広場を見渡せば、おじいさんの甲羅干しが目につく。朝からご精勤ですな。
芝生広場を横断すると吊り橋が見えてくる。世田谷とは思えぬレジャー感にウキウキしながら渡る。グラグラ揺れるのが楽しいなあ。
春は花見客であふれる広場も、この季節は人もまばら。枝を南に伸ばしたうえで、さらに垂直に枝を伸ばす木を発見。植物の生きる意志の強さに感心する。
砧公園を抜けると大蔵運動公園に着く。東京五輪で米国のキャンプ地になるとかで、陸上競技場は工事中。来年だもんな、早いもんだ。
遊具に並んで蒸気機関車が並ぶ。「これは動かないんだよ」と子どもを諭すお父さんが微笑ましい。この C57 の走行距離は地球と月を4往復半だとか。この大きな鉄分が動いていたと思うだけで楽しい。
今日はこどもの日なんだね、鯉のぼりが大空に舞っている。自分の子どもが大きくなると、こういうイベント勘がなくなるな、注意しないと。
さらに歩くとアスレチック広場。昭和、平成を生き抜いたであろうリスがお出迎え。レトロな味わいに涙する。
そのあと、ちょっとかわいそうなフグの蛇口を発見。なぜ、フグの意匠なのか? ともあれ、ひねってみると水が出てきて、コイツ動くぞ、とニヤリ。
切り立った国分寺崖線を降りれば、七人の侍の撮影の舞台ともなった仙川に着く。遠くには知る人ぞ知る「回る大仏」ことおおくら大仏がみえる。
以前も近くまではきたけど、せっかくなので立ち寄ってみる。ちょうどお参り中にすこーしだけゴゴゴと回りました、なんの微調整なんだろうか。
ともあれ、車通りの多い道路を見守ってくれています。
世田谷通りを渡ると東宝スタジオ前では相変わらずゴジラの壁画が周囲を見下ろしています。奥のほうには七人の侍の壁画もありました。
かつての映画人たちを思いつつ、散歩終了。急坂を登り、成城学園前駅へとたどり着く。
午前中とはいえ、日差しが強かったので、ノドがカラカラ。熱中症防止に水分とって、柏餅買って帰りましょ。
いい散歩でした。