今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 76)冷やしたぬきそば

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5月になると、いつもの立ち食いそば屋さんが冷やしを始める。


そう、夜の次には朝が来るように、コーラを飲めばゲップが出るように、それは確実なこと。


天気もいいし、汗もかきそう、そんな朝に浮かれ足で暖簾をくぐり、冷やしたぬきを注文。それだけで毎年の、いつもの味が思い出されて唾があふれる。


さてさて、やってきましたマイ冷やし。こちらは酸味のきいた濃いめのツユなんだよね〜(ウキウキ)、とか思いつつ、ワサビをペトリとヘリにこすりつけ、ツユに溶かしこんでいく。


初夏、開始!


そんな幻聴を聞きつつ、いろどり鮮やかに盛りつけられたそばを目で楽しむ。錦糸卵ちゃんは、冷やしならではの名脇役だよね。


まずはたぬき部分からそばを手繰る。朝イチだからか、たぬきのサクサクがいつも以上だネ。後半にしなっとなるのもおいしいけど、ひと口目のスナック感覚は楽しいね。


冷やし中華だとブロック単位で食べ進めそれぞれの具を楽しむんだけど、冷やしそばはあえて雑に、具が混ざるように食べるのが好み。


ワカメ、キシキシしてカラダによさそう。キュウリの青臭さは初夏らしさ。そして、紅ショウガ。なくてはならない味のキーマン。酸味寄りのツユに負けず、味を引き締めます。


あっという間になくなる器。カラの器、なんていうと松本清張っぽくなりますけど、わずかに残ったツユにそば湯を注いでおいしくゴクゴク。


おっ、最後までサクサクの揚げ玉だ。最後まで矜持を保つなんて、やるな、揚げ玉。


ごちそうさまでした。