今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 80)肉うどん(中)

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讃岐うどんが巷間を賑わせて久しい。はなまるうどん丸亀製麺のようなチェーン店を旗頭に、一大麺勢力となっている。


喉ごしのよいモチモチの麺を、いりこだしや生醤油でつるりと食べる。お好みで玉子や天ぷらをトッピングして、腹具合に合わせられ、なんとも理にかなってる。


香川では朝から製麺所や個人経営の店に行列ができ、客が麺をゆがくだけでは飽き足らず、畑からネギを収穫して薬味をつくるセルフ店もあるとか。


本当なのだろうか。ステレオタイプに話を盛っているんじゃないのか。さすがの名古屋人だって味噌ばかり舐めていない。


でも、大阪人はたこ焼きばかり食べてるかもしれないな。うん、じゃあホントなのかな。


ともあれ、観光立県のイメージ先行といった印象。いつかぜひ現地へ行ってフィールドワークをしてみたいものです。


さて、肝心の肉うどん。


茹で上げられたホカホカ麺に肉がのせられるひと品。腹具合と相談のすえ、大中小の中を選択。厨房の湯気にあてられ、モチモチへの期待感が止まりません。


道すがら居並ぶ天ぷらの誘惑に耐え、レジへ向かう。お肉がなければ、ちくわ天とかのせたいとこだけどネ。


レジで会計を済ませ、ネギとおろし生姜をお好みで入れる。そして壁につけられた蛇口からダシをお好みで注ぐ。なんだこれ、楽しい。


ダシはなみなみと、うどんをゆったり泳がせるほどがいいな。でも飲み干せない量も意地汚いかな。


澄んだ黄金色のダシを巡るアラフィフの小さな葛藤、ええい、ままよ!  とダバダバ注ぐ。


窓に向かうカウンターを陣取り、いざ箸を割る。まずはダシ、何をおいてもダシ。うん、予想通り魚の旨味をそのまま放つダシ。


そして麺。モチモチしていて、すするというより箸で追い込むように口に入れる。麺よりも白玉に近い弾力、うどん粉の底力が感ぜられます。


肉はほろほろ、ネギは歯ざわりよく、生姜は味に深みを与えます。なんか個々の力が全体を底上げしている一杯ですね。


途中で七味をかけてみると、まあよくきくこと!  それだけ回転の速い店なんだと再認識、いいね讃岐うどん


ダシの熱、生姜の辛味と七味の刺激ですっかり汗ばみました。9割がたダシを飲みほし、おしぼりで額と口をぬぐう。


改めて讃岐へ行きたくなりました。老後の楽しみにすると、その頃にはうどん屋のハシゴができるほど、胃が大きくない気がするな。

… しあわせな悩みだネ。


ごちそうさまでした。