今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 49)お造り膳

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お目当ての店に入れず、出遅れたランチタイム。


ふと見れば、いつもは混み合う人気店に行列がないので、運よく滑りこむ。お客さんの回転の具合かな、かえってラッキー。


さて、何を食べたものか、ノープランながらさっぱりしたものを求めてお造り膳をチョイス。週末近くに胃腸を休めようかな、と。


まずは赤だしで箸を湿らせ、ひと口ゴクリ。渋みと甘みが感じられる好みの味。七味をパラリと入れてさらに好みに仕立てる。


漬け物はいかにも自家製。キュウリをかじりながら、醤油皿にワサビを溶きシソの実をちらす。


美味しんぼでは、ワサビは刺し身の上にのせるもんだと言ってましたが、やはり旧来の陋習どおりが性に合ってます。


まずは甘エビ。尻尾を外し、醤油皿の上で頭を外すと味噌がたっぷり。以後の刺し身はエビ味噌醤油なわけで、ただただ、ありがたや。


出汁巻卵は、出汁のうまみがたっぷり。卵が甘い。ナスの煮浸しも、ナス本来の味をショウガが包んでます。


いずれもご飯の味方になるのに、まだまだお刺し身が控えているシアワセ。


紅白のマグロ、イカはさっぱり、ねっとりでそれぞれおいしく、大根のツマもサラダ感覚でペロリといただく。


そして、イクラ。しっとりとした舌ざわり、これはいいヤツだな。おせち料理以来の味わい。


お行儀ワルだけど、半分くらいに減ったご飯にのせてしまえ。そして、ガツガツ食べてしまおう。冒涜的なおいしさ。


いや〜、出遅れたときはどうしようかと思いましたが、桜花賞シャダイカグラのように盛り返せました。たとえが古すぎるかな。まあ、結果オーライということで。


最後に冷たいほうじ茶をすすって嬉しく完食。何というか、ほうじ茶の香ばしさが似合う、定食ではなく「膳」を名乗るにふさわしいランチでした。


ごちそうさまでした。