今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 99)蘭州牛肉拉麵

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夏がくれば思い出すのは、遥かな尾瀬などではなく、閉店したそば屋さん。冷やしたぬきが絶品で、そば湯までおいしくいただいた思い出。


個人店は、いつなくなるかわからない。仕方ないんだけど、みるみる選択肢が減っている気がする。


安心のチェーン店も好きだけどサ、どこも同じ街並みになるのもつまらないかな。


で、かつてのそば屋に居抜きで入ったラーメン屋さんを訪問。牛肉拉麵って書いてあるけど、鳥取あたりの牛骨ラーメンとは違うのかな? 


ランチタイムメニューの面積の大半を占める、おすすめの蘭州牛肉拉麵を注文。


麺が細・中・太・平打ちから選べるようなので、平打ちを選ぶ。好きなんですよね、きしめん的な形状。


サービスのゆで卵を剥いているうちに、ラーメンさまのおなり。箸袋には「ハラル」とあり、なるほど、だから牛肉なのだと納得。中国の内陸にはムスリムも多くいますものね。


まずは透明なスープをそろりと。淡麗なスープは複雑な味わい。


八角らしき香りはわかるものの、中華の香辛料が少しずつ使われているのだろう。うーんひと口では言い表せないアルネ。


平打ち麺はすするごとにスープを巻き上げ、油断してシャツに辣油がはねてしまう。しまった。


気を取り直してゆで牛肉を食べる。厚切りのしゃぶしゃぶみたい。ポン酢が合いそうです。


先ほど剥いたゆで卵も忘れずに。そもそも鶏卵なのかすらわからないけど、箸で半分に割ると、黄身のまわりが灰色になってる、ほこほこのヤツ。


流行りの味玉みたいなとろとろもいいけど、ラーメンにはこういうのがいいよね。そうそう白身をスプーンにしてスープを飲むのを忘れてはならない。


全体に薬膳っぽい仕上がりなので、カラダにはよさそう。淡麗なスープに刺激が欲しくて、卓上の唐辛子を入れてみると、ピリリとした刺激が心地よい。


食のタブーの少ない日本でハラルフードを口にするなんて、国際化を実感。もっとも、タブーが少ないなんてのも実は私の思い込みかもしれない。ええっ、ニホンジンこれ食べないの〜なんてあるのかもしれない。


まあ、難しいことを考え過ぎると消化によくないので、絡みあう平打ち麺を解きほぐしつつ、麺をすする。


ふと、私のなかの面倒くさがりが叫ぶ「細けぇこたぁいいんだよ、うまければ」そのとおり。


麺を食べ終え、スープを 2口。たぶん緑茶と思われるお茶をグイッと飲み干して席をたつ。店内は外国の人も多く、プチ異邦人気分が味わえました。


ごちそうさまでした。