今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 104)喜多方ブラック

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日本三大ラーメンというと、札幌、喜多方、博多といわれるようで、それぞれ味噌、醤油、豚骨スープがウリとなっている。


みんな違って、みんないい。どれもおいしいし、どれも都内で食べられるのだから、ありがたい限り。南関東からの出不精が加速しそうです。


さて、百万都市2つを向こうに回すと、さすがに喜多方の知名度は低い。


福島県会津地方、新潟や山形とも接する喜多方は、もっぱらラーメンの街として知られていると言って過言ではない。


ある意味、ラーメンに特化した街と言っては言い過ぎだけど、そのラーメンは不思議でおいしい。


透明なスープなのに豚骨。もっちもちの縮れ麺。チャーシューはシンプルに肉肉しい。あとはネギかメンマがのる程度のシンプルなひと品。


そんな喜多方ラーメンを久しぶりに食べようとやってきたのに「期間限定」の文言にやられて喜多方ブラックをポチリ。なんだ、ブラックって。仮面ライダー的なあれか。


以前食べた富山ブラックラーメンは、炭鉱労働者向けとかで、ご飯がススムようにしょっぱかった。おいしいんだけど、腎臓が悲鳴をあげた覚えがある。


さて、こちら喜多方ブラック。やってきたのは油で覆われているからか、湯気が出ていない丼ぶり。


ムム、黒い。醤油そのものではないかと思うほど黒い。摩周湖もびっくりの不透明度だナ。


レンゲですうっとスープを飲めば、予想通り。腎臓がエアマックス履いて逃げ出しそうなしょっぱさ。


コショウもデフォルトでかなりの量がかけられており、濃厚というか、パンチ力に満ち溢れている。


麺は極太、うどんのようなちぢれ麺。すするたびに、甘い油と濃いスープをまとって口に飛び込み、唇をテラテラに染めあげる。


チャーシューを頬張れば、キシキシとした食感を残しつつ、脂身はほろほろと崩れて舌ざわりがいい。


極細メンマもコキコキとおいしく、チャーシュー&メンマでどんぶり飯が食べられるネ。


夢中になって食べているうちに、ふと気づく。丼のフチが雷文だ!  なんかこう古風というか泣かせる演出。これだけで味が 1.12 倍くらいはおいしく感じるねえ。


おいしかったけど、必ずや喉が乾くなコレ。腎臓ちゃんに詫びを入れてから、レンゲでふた口スープを飲む。うう、うましょっぱい。


去り際に、グラスの水をおかわりしたのが、せめてもの自分への言い訳。


ごちそうさまでした。