今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 57)カレーかつ丼

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富士そばはチェーン店ながらも縛りがゆるく、独自のメニューを出している店も多い。王将なんかもそうですが、店長の腕のみせどころで楽しい。


で、カレーかつ丼。カツカレーではなく、カレーかつ丼。ディスプレイをみれば、かつ丼の周りをカレーソースが取り囲むように配されています。


なるほど卵とじカツ丼とカレーライスを同時に頬張りたいというデブ界隈のココロをガッチリつかんだメニューだね。さすがに2種類は頼めないという奥ゆかしさの発露カナ。


さて、モーニング時間帯の意外なメニューですから、富士そばとはいえ時間がかかるのは覚悟のうえ。店内 BGM の演歌を聴きながら出来を待つ。


後客はうどん、そばのどちらかばかり。何か店側のルーチンを乱した気になって、勝手に申し訳なく思う。でも、魅力的なメニューを出すほうが悪いよナ。


待ち人きたる。やってきたのは思ったより小ぶりで瀟洒なひと品。カレーと卵の色が織りなすコントラストも悪かぁない。


まずは、カレーをひと口。うん、ちょっとモッタリとした昭和のお味。舌をカレーモードに切り替えて、リセットされた原点に来るような基本味。


お次は中央のカツ部分を。カツをスプーンで切り裂きパクリひと口。やや細めに切られているのがカツカレー仕様だね。おお、こちらはカツ丼そのもの。タマネギのシャキシャキもいい感じ。


あとは深く考えず、好きなように食べよう。


カレーとカツなんて、よくある組み合わせなのに、カツ丼成分が加わっただけで、別次元のおいしさになるネ。良し悪しではなく、方向性が変わる。


福神漬けとカツ丼の取り合わせも悪くない。ひと匙ごとに味が変わって、飽きないひと皿ですね。カロリーは半端なさそうだけど、悔いなどあろうか、いやない。


スープもスプーンでスゥっと飲むと、どこかそばつゆ風味でうれしい。そう、ここは富士そばなのだった。そば屋の矜持、ここにあり。


カツカレーではない、あえてのカレーかつ丼、おそるべし。


ごちそうさまでした。