梅もとはいわゆる立ち食いそば屋だけど、レギュラーメニューにラーメンがある。とりたてて尖ったところはない、シンプルな醤油ラーメン。
普段は横目に見ながら出勤するものの、今日に限って、朝っぱらからラーメン食べたい、なんて矢野顕子ばりのパッションに突き動かされる。
となると、梅もとがありがたや。
ラーメンでは野菜不足が否めないので、野菜のかき揚げをトッピングする。むしろ油過剰を心配するべきではないかと言われれば、その通りだ。
食券の組み合わせを見ても、窓口の店員さんは何ら動揺することもない。たぶん、たまにある注文なんだろうな。
別皿に盛る? などの確認もないまま、丼ぶりの中央にかき揚げが鎮座される。ビジュアルが壮観ですね。
まずはスープをひと口。澄み切った鶏ガラ醤油。そうそう、基本のラーメンってこんなのだよね、といった風情。
コクだの、キレだの、立ち食いそば屋のラーメンにこれ以上求めてはいけない。ラーメン評論はラーメン屋さんでやるべきだワ。
さて、かき揚げにとりかかろうかね。レンゲで崩しつつ、スープに浸しては食べる。
野菜というより、衣を食べている感じ。いわば、お好み焼き。それなら、おいしくないわけがない。
コショウをひと振りして、黄色い縮れ麺、シャキシャキのワカメ、クニクニした歯ごたえのメンマをいただく。どれもなぜか懐かしい味だナ。
そうこうする間も、衣は全力で鶏ガラスープを吸っていく。お団子になる前に頑張って食べよう。
おっと、コイツはすっかり脇役になった虎の子のチャーシューじゃないか。シンプルでいいね。
さて、あらかた食べ終えたのち、かき揚げをモロモロに崩して、残りの麺とかきこむ。
もう、こうなると何を食べているんだかわからんようになるな。油がきいてる自覚はあるけどサ。
ふう、1.5 食分のカロリーと塩分を摂った気がするな。気のせいじゃなさそうだけどな。
また、朝から矢野顕子病にかかったら、梅もとに寄ろう。
ごちそうさまでした。