今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 115)ばくだんそば

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かやく、漢字で書くと加薬。かやくご飯なんていうように、ようは薬味、具材です。


で、ばくだんそば。なんでそんな物騒な名前なのかと調べれば、かやくが沢山だから、とトンチのような答え。ホントかな、でもそうだと楽しいな。


さて、今日のばくだんの材料は、納豆、オクラ、とろろ、ネギ、メカブ、お新香、温泉卵。7つの具材がこれからハーモニーを奏でるわけですか。


それぞれの味は脳裏に浮かぶも、渾然一体となったときはどうなるものか、楽しみだネ。


まずは器を傾け、ツユにワサビを溶く。こちらは珍しく小袋に入ったワサビです。この量なら全部使ってもむせ返ることはあるまいて。


さて、冷やし中華ならそれぞれの具材ゾーンごとに麺を食べますが、この場合は先に混ぜっ返したほうが良さげかな。納豆とか、固まりだもんな。


ざっくり混ぜたところでカオスを楽しもう。まずは、卵の黄身ゾーンかな、色で見当がつくね。


おっ、とろろゾーンは箸が重いな。粘りがいい感じ。ひきわりの納豆はよく噛まないと消化に悪いね。もぐもぐ咀嚼しなきゃね。


一方でメカブはあまり麺になじまず、メカブ自体をそばのようにすする。うん、磯の香りが素敵で、海が聴こえるようだナ。


オクラはどう食べていこうと、端に集まっていく。何というか、味噌ラーメンのコーンがスープの底に溜まるが如く。地道にコツコツと箸でつついて食べていく。


すると底のほうから、お新香さんがこんにちわ。そういえば、いたねえ、キミ。コリコリした食感が楽しい。


などなど食べていると、肝心のそばがすっかりなくなり、後に残るは大量のかやくたちと、濃いめのツユ。


認めたくないものだな、自分自身がいい歳なのに、ペース配分を誤ったということを!  クーッ、ここにライスがあればばくだん丼の完成なのになぁ。


仕方なしに、箸の性能の限界をみる思いで残りを食べ進める。ウマイ、しょっぱい、コメ欲しい。巡る思い、動く箸、みるみる片づく器の上。


あらかた食べたところで、器に口をつけてサラサラと流し込む。パトラッシュ、なんだかとっても疲れたよ。箸を動かしすぎたんだ。


まあ、おいしければ、それでよし。今回の反省をいかして、今シーズン中にもう一回は食べに来よう。それだけの価値がある、このばくだんそばには。


ごちそうさまでした。