今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 132)そば屋のカレーそば

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JR 駅ナカが華やかでいい。


スペースの関係か、新宿、渋谷、池袋などの大ターミナルよりも、品川や上野のような二番手グループのほうがデパ地下のような様相で楽しい。


そんな上野。


夜行列車で都落ち、あるいは就職列車で金の卵が集うといった、昭和の風情はもはやない。

でも、多くの美術館や博物館、動物園などで賑わう街に変わりはない。


そして昭和生まれとしては、華やかな今どきの駅ナカには背を向け、あえて駅そばをいただく。ステンレスの立ち食いカウンターが好ましい。


食券機の前で一瞬悩むも「そば屋の」と銘打ったカレーそばにひかれる。いや、全部そば屋の品々だけどさ。


なるほど、PASMO で買えるのが、今どきだネ。


ここは常磐線ホーム。熱海行きだの、いわき行きだの、やたり長距離の列車の案内を BGM に、カレーそばそばを待つ。


ほどなく到着するマイカレー。「紙エプロンお使いですか」との確認も、なるほど今どきだ。丁寧に辞退。


見たところ、かなりのトロミがついていそう。まずはツユをひと口、おお、ダシもきいてるけど、かなりスパイシー。


カルダモン?  ガラムマサラ  よく知りませんが、うちはずっとカレー粉と片栗粉でさぁ。というエア会話を繰り広げながら食べていく。


決してインドにはない味つけだけど、遠い彼の国に感謝を捧げながらズルズル食べる。


そばによく絡むカレー汁。肉よし、ネギよし、スパイスのガンジス川や〜。と心の中の彦摩呂も大喜びです。


トロミのついたダシの熱気か、スパイスのからみか、いつのまにか汗をジワリとかいている。スラムダンクの山王の監督のようだな。


さて、この店に入ってくるのは、私と同じでキレイな上野=新時代に背を向けたモノノフたち。同志に囲まれて、グラスの水を飲み干す。うまし。


オレも時代おくれの男になりたい。いや、すでになってるといえば、そうだけれども。


ごちそうさまでした。