今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 140)本枯れ中華そば

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サイフォンっていうと、髭をつけたマスターがいるような、シャレた喫茶店のイメージ。


理科の実験器具のような風体なのに、何ちゃらの原理を使っておいしいコーヒーを淹れられる。


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で、こちらのラーメン店は、サイフォンでダシをとっている。


カウンター席からオープンキッチンをみていると、ダシの香りが心地よく、見ていて楽しい。でも熱源に近いので、暑い。


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さて、基本のラーメンを頼んだけれども、具材リストからお選びくださいとのこと。どれも魅力的だけど、豚チャーシュー、エリンギメンマ、うずらの卵を選択。


ジャズの流れるなか、ゆっくりと出来を待つ。やがて、具材が別盛りで運ばれてきて、なるほどとことんシャレてるなぁと感心する。


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さて、真打ちのラーメン登場。なにやら謎の泡が浮かんでいるので、慌ててレンゲですくう。


なんだろう、ダシかな。おいしいのはわかるけど、名称の見当がつかない。


ラーメンを食べつつ、具材の皿に箸をのばすのがよいか、それとも具材を載せてしまうのがよいか。


特に説明もなかったので、すべて盛りつけてしまう。せっかくだからおいしいスープをまとわせなきゃ損だ。


では、ではお待たせしました、オレの胃。いよいよ実食です。ズルズル、おっ、麺は小麦の味がしますね。


全粒粉のパンを食べたときのような、自然に近い感覚でおいしい。錯覚かな。カンスイばりばりの黄色い麺も好きなんだけどね。


スープは目の前でプチイベントを見せつけられただけに、思い入れもあって、格別においしい。


うっすら浮いた油まで華やかで、太宰の母が匙ですうっと音もなく飲んでそうな上品さ。


具材はどれも上品に主張している。チャーシューしっとり、うずらちゃんネットリ。エリンギメンマは味わい深く、とくに印象的でした。


ほどなく食べ終え、スープをどこまで飲んだものか逡巡しながらレンゲを置く。高血圧はダテじゃない。減塩は日々の積み重ね、なのだよ。


ごちそうさまでした。