家族連れで賑わう中華店の片隅で、まじまじとメニューを選ぶ。
なんか疲れてるし、定食のように、食事の組み立てが必要なものではなく、簡単なものがいいナ。
そこで目につく焼きそばの部。うん、これなら何も考えずに食べていけそうだ。
かた焼きそばにも激しくひかれるけど、今日はソース焼きそばにしようかな。
ソース焼きそばったって、中華料理だからウスターソースではないだろうけど、上海って響きがいいね。なんか、海鮮たっぷり感がある。
中華料理というと、細かくはいろいろあるんだろうけど、大まかに下記のイメージ。
北京=宮廷料理、豪華
四川=ピリ辛、しびれ
広東=庶民派、飲茶
上海=上海蟹、海の幸
まあ、うろ覚えの知識で、個人の見解です。
で、程なくやってきたのは、もやし、ニンジン、キャベツ、豚コマ、タマネギといった本邦とも重なる具材の焼きそば。
青ノリ、紅ショウガがないあたりに中華の矜持を感じる。キクラゲ、ニラが入ってるのがいかにも中華っぽいな。
味つけはソース色なんだけど、もちろん味わいはまったく違う。あちらの醤油なのか、オイスターソース的なものか、異国情緒あふれる味。
皿の底にたまったソースとまぶしながらズルズルと食べすすめる。
おいしいんだけど、何人かで来ていろんな大皿をシェアするなかのひと皿といった趣きで、やや味に飽きてしまう。
とはいえ、おいしさに間違いはなく、卓上の調味料に頼る必要もない。最初の目論見どおり、頭を使わずにもりもり食べ終える。
調べてみると、上海焼きそばって海鮮が入っているわけではなくて、上海あたりでよく供されている麺料理なんだとか。
たしかに、神戸も港町だけど、神戸ラーメンに海鮮なぞ入っていないしね。ともあれ、ま〜たまたひとつお利口になったものナ〜(CV 小俣雅子)。
水をグビリと飲んで、レジに向かう。ふう、お腹いっぱいだ。
ごちそうさまでした。