今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 87)自家製 すき焼き

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きもち季節はずれのすき焼き。


なんの考えもないんだけど、ちょっといい和牛をもらったので、ここはすき焼きでしょうと自分会議が満場一致。


そもそも、牛肉のおいしい食べ方を考えるに、砂糖醤油でグツグツ煮込むのが正解なのかどうか。


しかし、これまたもらい物の日本酒もあるので、自分会議は満場一致。


まずは牛脂をひいて、肉を軽く焼く。


関西風だとここに砂糖やしょう油をかけたりするけど、私のレパートリーでは、割り下で煮込むほかない。


豆腐だの、白菜の茎だの、火が通りにくいものとともにしばらくクツクツいわせたら、炭水化物要員として、ちくわぶを煮込む。


ちくわぶというと、おでんでクタクタに煮えたのがおいしいけど、実はすき焼きのタレのほうが合うのではないか、という中年の主張。


いやいや、ワテ、ちくわぶって知りまへん。なんて関西の方もいらっしゃると思いますが、ここはひとつお目こぼしを。


えーっと、ちくわの形をした、粉オンリーの練り物です、以上。


おおかた煮えたところで、春菊を少し、お高いのでほんの少し。


カサ増しでホウレンソウも少し。苦みばしってるし、方向性は間違ってないだろう、きっと。


あとはチメタイ卵をよくかきまぜる。


濃いめの味を調味するだけでなく、アツアツを食べやすくするのも卵の大事な仕事だ。野郎ども、かかれ。


などという間にすき焼きの完成。せっかくのいい和牛を台無しにするくらい煮込みましたが、いい肉はそれくらいではへこたれない。溶けるような食感で、家族の口に吸い込まれていきました。


春菊の苦味は日本酒にピタリ。牛が能登牛で、酒が加賀鳶。石川県総出の闘いですな。


ちくわぶも、味のしみたところを二チャリ。いい擬音ではありませんが、真実に近い表現です。でも味は確かで、これまた日本酒にピタリ。


あっという間に肉のお代わりも終了、けっきょくシメに再び炭水化物要員のうどんを煮込む。あらおいしいネ。


すき焼きの弱点は、酒が進むことと、喉が乾くこと。前後不覚になりつつも、風呂に入って、水をがぶ飲み、早々に床に就く。


おやすみなさい、の前に、ごちそうさまでした。