今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 167)おかめそば

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頼りにしていた洋食店が店をやめたようで、向かいのそば屋でおかめそばを待つ。店内のテレビはなんてことのないワイドショーが映っている。


事情通っぽい大将と常連風の話が耳に入ってくると、どうやらお向かいさんは息子さんが跡を継がず、もう年だから〜と閉店したらしい。


「近所の蕎麦屋がどんどんなくなっていくよ」と大将が列挙する店の名は、なるほど私の縄張りだったところばかり。


「個人店はなくなるね。チェーンばかりになるよ。豆腐屋、牛乳屋、新聞屋。どんどんなくなってるでしょう」と大将の弁にも熱が入る。


「行くとこなくなっちゃうなー」との客の相槌を制するように、「普段はコンビニ行くでしょ?」との大将の追い討ち。そりゃ、ま、そうだ。


記事で読んだことあるけど、年金を貰っているような老夫婦が、お小遣いになればいいやとお値打ちで提供している店が価格破壊をもたらして後継不足につながるという負のスパイラル。


チェーン店ばかりの駅前も愛想ないけど、結果的にそれを望んでいるのもわれわれなのかなー。諸行無常、盛者必衰、そんなことを思う。


さて、おかめそば。こちらのご尊顔は、厚焼き卵によるタラコ唇だね。ツルツルといただきつつ、消費増税の影響を思ったりする。


おいしい、でも胸に何かトゲが刺さる気持ち。


ごちそうさまでした。