空腹に勝る味つけなし。
おいしく食べるには 5W1H が大事だけど、まずは腹ペコにしないとネ。フォアグラつくるんじゃないんだから、無理に詰め込んでもいけないや。
で、紅葉の高尾山へ行きました。初冬の山ならば植村直己や野口健の声が聞こえますが、高尾山はほぼ観光地。油断しない程度に備えます。
歩き慣れた靴に、多めの飲み物、冷えないようにダウンを着込んで、いざ登山開始。稲荷山コースは舗装もされておらず、自然の音が BGM だな。
1時間余り登り下りを続け、最後に心臓破りの階段を登れば、人混みでごった返す山頂です。富士山も遠くに見えたので、軽く拝んでおく。
さて、冒頭にも書いた通り、食事の味の決め手はシチュエーションです。山の冷涼な空気と、運動で失われた水分と塩分。温かい汁物がイイナ。
そんなとき高尾山は力強い。山頂には茶屋がいくつかあり、ワガママな観光客の要求に応えてくれる。そう、名物とろろそばがいただけるのだ。
さすがに料金はお高めですが、そんなのは当たり前。朝10時半なのに混み合う店内で待つことしばし、やってきました、たぬきとろろそば。
乱切りっぽいそばが透明な関西風のつゆに泳ぐ。まずはつゆをひと口、くう〜温かいというだけでシアワセなのに、しっかりダシがきいているネ。
粘りのあるとろろ、クキクキした山菜、みるみるフニャフニャになる天かす。ツルツル、モグモグ。午前中だから、ビールはガマンだ。
七味以上に味の決め手は山の光景。家族連れの笑顔や、いちゃつくカップル、おじいちゃんトリオの写メなど、何気なさが最上のごちそうダネ。
汗をかいたからか、つゆがしみるなー。塩分を忘れて、思わずほぼ飲み干しちゃった。まあ、下りも汗かくし、ヨシとするかね。
やっぱり味の決め手は、シチュエーションですね。いつもにもましておいしい麺でした。また、蕎麦食べにこよう。
ごちそうさまでした。