今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 216)たぬきそば

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味の好みは千差万別、生まれ育った環境によるところが大きい。同じ味を濃いと思うか、薄いと思うか、一律に決められるものではない。


さて、立ち食いそば店も個性はさまざま。麺、ツユ、七味など仮に同じチェーン店でも諸条件は画一化できないのではないだろうか。


でも、食べる立場としては、店の個性を述べるならほかの店と比べるのがわかりやすい。よほどの食通でもなければ絶対味覚はもてないのよね。


比較するにもルールは必要。このかけそばは、あの店の天ぷらそばよりシンプルだなんてのは意味がない。同じメニューを物差しにするべきです。


そんなとき、たぬきそば。立ち食い店にはだいたいあるし、なんなら老舗にもある。創作そば系にはないかもしれないけど定点観測にふさわしい。


かけそばに揚げ玉がのっただけ、といえばそうですが、そばの風味もつゆの機微もわかりやすく、何より安価で、身近さが好印象です。


で、こちらは十割そばがウリの嵯峨谷。かき揚げも安くておいしいけど、たぬきそばをポチり。「新そばはじめました」のポスターが心強いナ。


程なくやってくるたぬきそば。香りよし、見目うるわし、何というかお腹がすいているからか、たぬきそばをほめちぎっちゃいますネェ。


ズルズル、ご自慢の十割そばもおいしいけど。

ゴクゴク、香るツユも上品でクセがないよな。

サラサラ、揚げ玉はフワフワ系のやさしさ。


申し訳程度とはいえ、ネギやナルトも彩りとして活躍しています。すっかり食べ終えた丼ぶりにそば湯を注いで飲めば、身も心も温まります。


十割そばの風味をいかすためか、嵯峨谷は1つひとつは主張せず、全体の調和がいいたぬきそばでした。また、そのうち別の店でも食べますかね。


ごちそうさまでした。