今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 217)天津麺

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天津麺との出会いは 30 年ほど前、高校の近くにあった餃子の王将でした。かに玉と麺のみという潔い組み合わせを夢中で食べたのを覚えてます。


インプリンティングというわけではないですが、いまだに王将へいくとつい天津麺を食べてしまうな。何というか、あの頃の自分との対話ですね。


天津飯といえばドラゴンボールのヒト。もし、天津飯が天津麺だったら、どうだったんだろう。待っている間、くだらないことを考えてしまう。


彼は天さんないしフルネームで呼ばれてるし、悟空は下の名で呼ばれても彼を津飯と呼ぶひとはいませんでしたね、ならば問題なさそうだナ。


愚にもつかない結論が出た頃やってきた天津麺。いくら食べても、かに玉と麺。粛々、淡々と食事は進みますが、口の中は幸せに満ちています。


玉子本来の甘さがわかるかに玉は舌で押しつぶせるやわらかさですが、タケノコや椎茸、かに肉が歯触りよく、味わい深く主張します。


いかにも中華屋さんと言ったスープと麺。いわゆるラーメン専門店ほど凝ってはいませんが、主役のかに玉を引き立てて、一歩ひいた立ち位置。


途中でコショウを振って味を変えてみる。細ストレート麺がスープによく似合う。富士山に月見草が似合うような、地味だけど美しい組み合わせ。


たっぷりのスープに悠々泳ぐかに玉と麺をほどなく完食。残った具材の探索がてら、いくらかスープを飲んでレンゲをおく。ダイマンゾクです。


王将であろうとなかろうと、天津麺を食べると浮かんでくる部活の日々。あの頃の自分に言っておきたい、体をもっとケアしておけよ、と。


ごちそうさまでした。