今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 201)ちょい足し・味噌カツサンド

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愛知県民の赤味噌愛、豆味噌愛は強い。代表格の八丁味噌三河・岡崎の特産だけど、あの赤黒いやつらは名古屋メシの要といって過言ではない。


北陸生まれで淡麗な味付けを好んだうちの母ですら『他のが売ってないから』という理由で豆味噌の軍門に下ってました。いや、いいんだけど。


さて、トンカツ。トンカツソースでいただくことが多いトンカツ。高級な店だと、岩塩でいただくことや、お茶漬けなんて変化球もあるトンカツ。


そんなサクサクでおいしいトンカツも、名古屋人にかかれば、どろっどろの味噌がかけられた味噌カツに変貌する。これが、また、おいしい。


矢場とんなどは東京進出も果たし、味噌カツも人口に膾炙し始めた気がしますが、いまだイロモノ扱いというか、メインストリームには遠い。


味噌カツ食べたい。そんな愛知ケンミンの夢を叶える「つけて味噌かけて味噌」。ケチャップ的な容器にたっぷりと味噌と夢が詰まっていますゾ。


できあいのカツサンドにそいつをかければ、あら不思議、ここはコメダ気分。見た目はよくない、どす黒いもんな。ひとつ取り上げてパクリ。


そうそう、これこれ。甘くて、コクがあり、渋みも感じられるコイツ。なんで全国区にならないのか不思議だけど、スガキヤ然り、致し方ない。


思えば、上京が決まって矢場とんの本店に行ったのがもう 30 年近く前なんだなぁ。谷沢や上川のユニホームが飾られていた記憶があるネ。


いいぞがんばれドラゴンズ〜♩ のフレーズとともに、彦野、立浪、ゲーリー、落合、宇野、仁村、川又、中村。当時のラインナップが浮かぶ。


巨人ファンの私ですら、何十年経っても忘れられないリフレイン。バブル期の熱に浮かされていた名古屋が思い出された、大人のおやつタイム。


カツサンド、ビール、カツサンド、ビール。味噌の主張を洗い流しつつ、あっという間に食べ終える。歳をとるのも悪くないな、と思えました。


ごちそうさまだがや。