今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 211)自家製・オムステーキ

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オムライスは確実に店で食べたほうがおいしい。気まぐれで数か月に一度、素人がつくるオムライスなんて、一行のボードレールにも如かない。


とはいえ、家族からリクエストがあればつくります。いつか思い出になってくれればいいな、という淡い期待と、メニューを考えなくていい喜び。


ご飯をきもちかために炊いて、蒸らさずに蓋を開けて水っけを飛ばす。それを出来合いのローストオニオン、マッシュルームと、塩胡椒で炒める。


貧相なチャーハンだなぁ、と思うくらい火が通ったらケチャップをこれでもかと入れて、馴染ませるように炒める。うん、いい匂いです。


小丼ぶりを使い平皿にこんもりと盛りつけ、お次は卵焼き。とろけるチーズ、卵2個をよくかき混ぜ、たっぷりバターでゆっくりと火をとおす。


卵焼きがフライパンから剥がれる程度で火を止めて、スライドさせるようにケチャップライスの上へ。失敗半分、成功半分のスリルがたまらない。


あとはステーキ。常温にしておいた厚めの牛肉にフォークで穴をあけ、塩胡椒をふる。よく熱したフライパンで片面を1分焼いて、ひっくり返す。


そこにバターをひとかけのせて蒸し焼きに。両面カリカリになったところで、ナイフで切り分け、オムライスに添える。おお、洋食屋さんみたい。


あとは肉汁にケチャップ、ソース、醤油、タバスコを加えてステーキソースをつくれば完成。備忘のための手順記録が、長くなってしまいました。


さて、実食。ステーキはミディアムレアで、ソースもなかなかだ。肝心のオムライスはお高めのケチャップの酸味と甘味のバランスがいいネ。


鶏肉を入れなかったので、ライス自体は単調な食事だけど、うまいうまいと食べてくれるので悪い気はしない。黒ビールがよく似合う夕餉。


でも、外食の味には勝てないし、膨大な片づけを思えば気が重いし。「家族のわがままをきいてくれた」という思い出料込みの味わいかもなぁ。


ごちそうさまでした。