関西でもない限り、たぬきそばならば揚げ玉が乗っている。では「朝そば」はどうか。店ごとの方針や厨房の都合もあるのか、千差万別なのです。
揚げ玉と玉子なんて王道もあれば、揚げ玉とお揚げ=ムジナなんて変化球もある。なんなら小ライス付きというゴージャス路線も散見される。
で、こちらの朝そば。券売機には詳説もなく、店を見渡しても紹介された雑誌の切り抜きが多く、私の知りたい朝そばの情報がない。何てこった。
とはいえ、奥の厨房に聞くのもヤボ。きっとお得なのは間違いない。ご飯セットではなく、そば単品を選び、ボタンを押して、パスモをピッとね。
食券を提出したのち、壁のチラシを眺める。そばは麺類のスーパーフード、ルチンによる抗酸化作用、ビタミンB、Cによる健康効果! なるほど。
この歳になると、ラーメンよりそばの比率が高いのは無意識に油を避けて、栄養価を求めてるのかも知れないな、などと思っていると呼び出しが。
こちらの朝そばの正体は「山菜、ワカメ、半裁のキツネ」。山菜は意外だけど嬉しいな。ツユは個性がないのが個性。こういうので、いいのだヨ。
で、押出式製麺機で注文を受けてから茹でるそばは、乱切りっぽさまで再現しており、手打ちと見紛いそうです。ズルズルたぐるとツユが香る。
朝そばは言わば、そばのモーニングサービス。お得な価格で店の顔となるメニューが食べられるんだから、満足度お高めのひと品なのですね。
ごちそうさまでした。