散歩のとき何か食べたくなって、ラーメン屋さんに入ることが多かった。昼下がり、ランチの喧騒が冷めれば、人気店でもフラッと入れるしね。
でも歳のせいか、ここ2、3年はラーメンが入らない。小腹は空けども、夕食に向けて胃袋の容量を空けておきたい。そんなときに、そば屋さん。
ラーメン、カツ丼、焼肉定食。魅力的な大物メニューが並ぶけど、もっと軽いものがイイな。もり、かけ、とろろ…おっ、ひやむぎがあるねえ。
勤め先の近くでは、個人経営のそば屋さんが次々と閉店しており、出す店がなくなったのよネ。サッパリ、スッキリのひやむぎ、食べておこう。
JAS によれば、ソーメンが 1.3 ミリ以下で、うどんが 1.7 ミリ以上、その間に位置するのがひやむぎなんだとか。食べてるぶんにはわからんな。
ラーメンならビールがピッタリだけど、ひやむぎにビールは似合わない。ここは三ツ矢サイダー。そば屋でサイダーなんて、宮沢賢治気分ですよ。
さて、ひやむぎがお成り。ドーンとスイカが飾られたカラフルなひと皿にニンマリです。まずは麺をツルリとすすれば、口の中は夏色 1000%です。
そばツユよりおそらく薄めのツユは麺に絡めてちょうどいい。キュウリやホウレンソウを浸しては食べ、思い出したようにサイダーをゴクリと。
いやー、幸せ。ひやむぎ麺は味わいというか、意思を感じないけど、喉越しに特化することで幸せを運ぶよね。デザートのミカン、スイカも美味。
そういえば、今年初スイカだな。毎晩のように水菓子を食べていた少年時代が懐かしい。井上陽水が聴きたくなるような、そんな昼下がりでした。
ごちそうさまでした。