今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 369)和風中華そば

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和風中華そば。よくよく考えれば、名前が矛盾している。矛盾でなくともひねくれている。名古屋名物・台湾ラーメンアメリカンにも似たねじれ。


家系ラーメン店の外壁に賑々しくえがかれた各種メニューの隅に、ちんまりといる和風中華そば。いかにもザ・醤油ラーメンという色合いです。


濃厚なとんこつ醤油の家系ラーメンは、団体さんにひとり位苦手なひともいるかもしれない。そんな配慮なのかな。ともあれ、試してみよう。


カウンターに置かれた、ニンニク、生姜、ラー油あたりの出番はなさそう。太めだの、固めだの確認されずに、やがてやってくる和風中華そば。


スープをひと口、なるほど、和風ね。本格中華にありがちな、スパイスをカクテルした深みのある味わいではなく、鶏ガラのさっぱりスープ。


ナットクの和風だ。チャルメラ屋台で出すような昔ながらのラーメンに近いかな。家族で食べに来て、おばあちゃんはコレにするわ、みたいな味。


麺をすすると、熱いのなんの。このご時世、口から熱心にフーフーやるのもなんだから、少量ずつレンゲにミニラーメンをつくって食べてゆく。


チャーシュー、メンマ、ネギ、ノリのシンプル具材がおいしい。いずれも家系からの転用でしょうけど、スープが熱々なのでネギがよく煮えます。


途中でコショウをドバドバかけて味変する。これもいいねえ。これでナルトと煮卵があれば文句ないかな。まあ、煮卵はトッピングにあるけど。


普通に醤油ラーメンを名乗ればいいのに、店の看板の家系の醤油と混同するから、和風中華そばなのかな。チャルメラの音が聴こえる味でした。


ごちそうさまでした。