今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 389)鍋焼きうどん

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立ち食いそばでは食べられないメニューがある。たとえば鍋焼きうどん。手間も暇もかかるうえに回転も悪くなるからね。でも、たまに食べたい。


食後も汗をかかない季節になってきたので、そろそろ解禁かな。街そば屋という業態が失われてからでは食べられなくなるから、年々焦ります。


鍋焼きを頼むと「お兄さん、まだ、やってないのよ」と残念なお答え。代わりに牡蠣そばを注文すると、厨房から「大丈夫です」との嬉しい便り。


材料としては特別なものはないのだから、季節を問わず出せるだろうね、まあ真夏に注文が入るかはわかりませんけど。ともあれ、楽しみに待つ。


壁をみれば「鍋焼きうどん 揚げ餅入り、エビ、ピーマン、卵」との文字が。ピーマンが気になるけど、ししとうの代わりなのかもしれない。


やがてやってくる土鍋。恭しく蓋をとれば、グツグツとマグマの如くつゆが煮えています。冷めにくい土鍋の特性を活かした調理法に改めて感心。


取り皿に小うどんを作りながら食べてゆく。揚げ餅はサクサク、ねっとり。エビはサクサク、ぷりぷり。ピーマンはやはり苦味がししとうの如く。


うどんは太めのふわふわ。ダシにクタクタに浸かって味が滲みております。卵を割ればトローリと旨みがあふれ、つゆにまろやかさが加わります。


うーん、温まる。やはり、各店の鍋焼きを食べておきたいな。誰にも求められていないのに、変に義務感が出てきて、冬場の宿題となりそうです。


ごちそうさまでした。