今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 282)たぬき丼

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たぬき丼というとジビエのような響きですが、そば屋のメニューと聞けば、安心、納得、ああアレねと腑に落ちます。関西ならハイカラ丼です。


一言でいえば、玉子でとじた揚げ玉がアタマになった丼ぶり。親子丼の鶏肉が揚げ玉に置換されたイメージで、主役が頼りなさげなのがポイント。


「名物たぬき丼」の貼り紙を街そば屋さんでみかけて嬉しくなって注文。+100 円でご飯半量、半そば付のセットもあるけど、あえて単品を堪能。


創業 70 年を超えるらしく、花まきそば、おかめそば、けんちんそば、きしめんなど充実のラインナップ。小ぶりな店ですが頑張って欲しいな。


味噌汁はダシがきいてますね。ワカメ、油揚げ、ネギ、青菜など、そばのお裾分けのような具が楽しめます。ここで、レンゲでたぬき丼を攻める。


揚げ玉、ナルト、玉ねぎが、甘〜い玉子をまとってるんですから、おいしくないわけがない。アタマを突き崩して、白ご飯にまぶしながら食べる。


揚げ玉は、フワフワ、ムチムチ、グニグニ、さまざまな舌ざわり。歯ごたえは、ご飯、玉ねぎ、かまぼこの役割で、玉子は喉越しのよさを演出。


甘さに慣れたら、お新香でリセット。固いグリンピースが少し懐かしい。で、揚げ玉の確かな主張は、玉子丼とは異なる客層を掘り起こしますね。


飲食の流行り廃りの早さからすれば、私より年上の店なんて、奇跡というか、街に溶け込み、人びとを満足させてきた証ですね。大満足です。


ごちそうさまでした。


しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。