你好。昼下がりの街中華は人もまばら。せっかくなので、いかにも中華屋さんぽいものを選ぼう。メニューをぐるり見渡し、天津麺に目をつける。
天津飯同様、本場中国にはない和製中華。かに玉自体は芙蓉蛋として有名ですが、麺や丼にローカライズしちゃうのが、技術大国ニッポンですね。
かに玉というと、永谷園と和田アキ子が思い出されます。自宅でつくってもハズレなし。個人的には半熟よりも固めに仕上げるほうが好みです。
サッパリしたスープはいかにも街中華。細ストレート麺がツルツルおいしい。いわゆる日本のラーメン店と違う、中華寄りの味が矜持を感じます。
天津麺は、どこまでいっても、かに玉と麺。食事の組み立ても、さながらモールス信号。玉、玉、麺、麺 … 麺、玉、麺、麺 … 玉、玉、玉、麺。
かに玉には、ネギ、椎茸、タケノコが混ぜ込んであり、歯ざわりが楽しい。かには缶詰ですけど、繊維質な肉がしっかりとした存在感で嬉しい。
ふと、サービスライスをもらえばミニ天津丼がつくれるなと思ったけど、そんなに食べられない。腹八分目に医者いらず、泣く泣くスープを残す。
ごちそうさまでした。
★しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。