「ボンカレーはどうつくってもうまいのだ」とのブラックジャックの言葉は、非常に短いけれども日本人のカレーへの愛情と安心感を表している。
やはりカレールーが大発明で、手順を正しく踏めばどうやってもおいしく仕上がる。ソースの水加減、米の炊き加減、焦げあたりしか死角はない。
で、こちら和食屋さんが限定のカレーを出しているので一も二もなく飛びつく。何でもおいしい店だけに期待は大きい。熱いお茶をすすって待つ。
やってきたのは、カレーソースとライスが別盛りのひと品。いろいろ野菜は彩りよく、栄養価も期待できそうでニンマリ。まずはソースをかける。
まずはひと口、ライスとともにパクリ。少しピリ辛で、日本人好みのもったり感。何というかシェフが自宅で作ったような、家庭的な味の到達点。
素揚げされた野菜はナス、ヤングコーン、アスパラ、オクラ、パプリカなど。歯ごたえがシャキシャキで、野菜それぞれの味がくっきりとわかる。
特にアスパラの苦味が素晴らしい。春を告げる山菜のように、いかにも大地から生えてきたという矜持が伝わってきます。ありがたくいただく。
ひと通り堪能してから温玉をトロリ割り入れる。白身のマイルドさと、黄身のコクによって、クリープを入れたコーヒーのように表情が変わる。
小鉢のらっきょうと福神漬けは、ともに聖母の慈愛のように甘く、ピリ辛を逃がせます。ひき肉がたっぷりなので、ボリュームも大満足でした。
ごちそうさまでした。
★しばらくは、孤食のグルメ&お蔵出しです。