今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 507)きつねうどん in なか卯

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ふと、きつねうどんが食べたくなる。香り高いダシ、喉越しのよいうどん、ダシを存分に吸ってなお甘い油揚げ。こうなると矢も盾もたまらない。


立ち食いそばでうどんも出しますという店は、いわゆる関東風のツユだから頭書の目的は達せられない。電車に揺られつつ脳内地図を検索する。


新宿のアソコは開店前、最寄りのアソコはきつねがない難渋するかと思いきや、結論は意外と早く導かれる。そう、なか卯があるじゃないか。


丼ぶりと京風うどんの店を名乗るだけあり、きつねうどんの取り扱いもバッチリ。いわゆる「けつね」が食べられそうです。めでたしめでたし。


しかし、食事はこれからが本番。なか卯の券売機は押す回数が多くて、適度に焦らされます。食券を提出し、冷たい緑茶を飲みつつ、しばし待つ。


1分もせずやってくる待望のきつねうどん。ツルツル、もちもちのうどんをすすり、申し訳程度に噛んで、ツルリと喉越しよく飲み込んでしまう。


お待ちかねのダシをゴクリ、鼻に抜ける昆布とかつおの香りがたまりません。油揚げは甘く、カリオストロの城のルパンのようにハフハフ食べる。


まるで答え合わせのような予定調和のおいしさ。チェーン店ばかりでは街の風景が寂しいけど、この安定感はやはりありがたい。現金なもんです。


勢い余ってあっという間に完食。食べたいと思っている時間のほうが、食べている時間よりはるかに長い。若き日のデートのような邂逅でした。


ごちそうさまでした。