今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 310)ドカン鉄板焼

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JR新宿駅の東口を出たら、椎名林檎の城である歌舞伎町を目前に地下に潜るとサブナード地下街に着く。西武新宿駅ユーザーにはお馴染みだろう。


で、その一角にひっそりと、無論ひっそりというのは私の心象風景だが、昔ながらの洋食屋・バンビがたたずんでいる。ただいまの気持ちで訪問。


かつて神保町や赤門前など学生街に多く展開し、お得でおいしい洋食で腹を満たしてくれた。サービスのコーヒー券がドル札もどきなのが思い出。


さて、久しぶりのバンビ。新宿という土地柄、学生よりは中高年の姿が多い。間違いのないハンバーグにひかれたけど、ドカン鉄板焼にしよう。


名実ともに若者向けなドカン鉄板焼鉄板焼のスパゲティに生姜のきいた豚肉がのせられるフォーマットは、神保町名物カロリー焼と同じですね。


まずは、コンソメスープ。これこれ、このプレリュードがバンビなのよ。なんてことのない、小さなカップに入れられたスープをズルズルと飲む。


で、ドカン鉄板焼。なんちゃって鉄板ではなく、ちゃんと鉄板で加熱が続くのがうれしい。オジサンの心のなかに潜む野性が、少し顔を出します。


アチチ、黒コショウのきいた肉を放り込み、ライスをかきこむ。これこれ、これです、懐かしい。ライスが皿盛りなのが洋食屋の矜持ですねえ。


スパゲティはアルデンテなんか無視して、カリカリと鉄板に張り付くまでが味。焼きそば定食に比肩する、麺とご飯のハーモニーが舌で踊ります。


懐かしさ補正もあり、大満足。うれし恥ずかし朝帰り♪  なんて浮かれていた青春とやらを少し思い出す味でした。塩っぱくて、甘酸っぱいです。


ごちそうさまでした。


しばらくは、お蔵出しです。