改めて考えると、タコは実に大した食材である。煮てよし、焼いてよし、炊き込んでよしの三拍子揃った、押しも押されもせぬニクイやつです。
海外では宗教的な禁忌があったり、デビルフィッシュと呼ばれたりですが、わが国ではタコ社長はじめ、親しみをもって受け入れられています。
同じ軟体動物のイカとペアで扱われがちで、里芋の煮っ転がしなど共通する調理法もある。とはいえ、タコ焼きとイカ焼きはまったく異なるけど。
で、富士そばで見慣れない、タコ天そばを発見。イカ天そばを出す立ち食いは多いけど、タコとは珍しいな。一も二もなく、ボタンをポチリと。
見た目はそのまんま、タコ天がのせられたそば、以上。食べ慣れた富士そばなので、味の予想すらできております。まずはタコ天をひとつ頬張る。
大きめのぶつ切りだけど想定よりやわらかく、香ばしい衣がしっとりツユを吸って実においしい。そばの上より、居酒屋のメニューが似合いそう。
そばをたぐれば安心・安定の富士そば、イタズラ心で卓上のコショウを振ると、意外にもタコ天に合う。ツルツル食べればあっという間に完食。
立ち食いのイカ天は歯切れよく甘いですが、比べてタコは旨みが出るまで咀嚼が必要で、時間勝負の立ち食い界ではハンデなのかもしれないな。
ごちそうさまでした。
★しばらくは、お蔵出しです。