日本人なのでブランドに弱い。とはいえグッチやヴィトンといった方面ではなく、興味があるのは土地の名を冠したいわゆるブランド食材である。
平凡な料理でも京都や金沢などの古都がマクラにつくとおいしそうに響く。魚沼コシヒカリが作付面積より遥かに流通しているなんて話もある。
で、三崎の鮪。関東以外ではあまり知られていないけど、京急線の最果てにあり、わが国有数のマグロの水揚げ高を誇る、いわゆるブランド食材。
魚というのは不思議なもので、どの海域で獲られようと、水揚げされた港の名で流通する。築地鮪でも、豊洲鮪でもよさそうなもんだけどね。
カウンター席からは食材の踊るフライヤーがみえる。わが鮪が揚げられていると思うと、テンションも上がります。焦らされる時間も食事のうち。
鮪は火を通すと、肉と魚の中間くらいの絶妙な味わいになりますよね。ソースもいいけど、醤油も捨てがたく、半々にかけて、いざ食べんかな。
アチアチ、ハフハフ、おいしい。ソースをかければ洋食、醤油なら和食の味わい。一食なのに二食食べるようなお得な気持ち。ごはんの進むこと!
味噌汁はダシが絶品で、切り干し大根やミョウガの浅漬けなど丁寧な仕事を嬉しく食べる。もはやブランドは関係なく目の前のひと皿に集中です。
シアワセを噛み締めるランチタイム。健康で、おいしく食べられるというだけで価値があるんですね。三崎の鮪、期待に違わぬ味わいでした。
ごちそうさまでした。
★しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。