「冷やし中華でいいか」暑くなると、そんな日がある。疲れていても、酸っぱいタレで元気出そうだし、色とりどりで栄養バランスよさそうだし。
だがしかし、冷やし中華というのは、自宅でつくろうと思うと大変である。暑いのに大鍋で湯を沸かし麺を茹でたり、具材を切っては冷やしたり。
「冷やし中華でいいよ」なんて、言おうものなら自分でつくりなさい! と厳しい言葉が返ってきても致し方なし。それほど、面倒くさいのです。
晩ごはんは冷やし中華にしよう。そう決めたならば、朝の買い物後すぐに、自家製もやしナムルや卵焼きを仕込んで、冷蔵庫に冷やしておきます。
夕方になって、具材を細く切ってゆく。野菜軍:トマト、きゅうり、レタス、肉軍:ハム、サラダチキン、魚介軍:サーモン、エビ、かにかま。
大鍋に湯を沸かし、麺を茹でて水道水でしめる。ザルに氷を入れておき、なるべく冷たくしたい。あとは見栄えよく盛りつけ市販のタレをかける。
原価などお構いなし。家族の好きな具をひたすらのせる冷やし中華。やりすぎくらいでちょうどいい、ナイスルックガイなひと皿、楽しみです。
せっかくキレイに盛りつけたけど、堅苦しく食べてもおいしくない。適当にザッと箸を突っ込んで食べるくらい身近なのが我らが冷やし中華です。
たっぷりの具材で、もはやサラダ感覚。ツルツル喉越しのよい麺を食べるうちに、皿の上は秩序から混沌へと動き、エントロピー増大の法則通り。
タレは出来合いだけど、たっぷりの瓶入りなので自由にかけられて嬉しい。タレを吸った卵焼きが実に酸っぱおいしい。チキンも歯ごたえよし。
手間のわりに、食べるとあっという間の冷やし中華。「はじめました!」って店がわざわざ主張したくなるのもわかります。感謝するしかない。
とはいえ、欠かせぬ夏の風物詩。ランチで気軽に食べられるサラリーマンと違い、家族にとっては嬉しいひと皿。おいしく楽しくいただきました。
ごちそうさまでした。
★しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。