今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 548)冷やし中華

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冷やし中華は、これが本物! という正解がないので店ごとの裁量が大きい。特に個人店は振り幅が大きく、楽しみであり、ワクワクである。


で、こちらの冷やし中華は5〜9月の限定。毎年1回は食べますが、嬉しいくらい具沢山だった記憶が。織姫彦星よろしく1年ぶりの再会です。


カウンター席の端で、スポーツの競馬面を眺めていると、予想が固まる前に到着。待ってましたと見やれば、記憶どおりのカラフルなひと皿です。


まずはたっぷりのカラシを溶かしてから、玉子とともに麺をツルツル。冷たいツユはほんのり酸っぱく、夏の季語としか言えない清涼感を楽しむ。


玉子、ハム、キュウリ、トマトなどお馴染みの面子に加え、ワカメ、中華クラゲ、レタスが個性を醸す。紅生姜の尖った酸味がいいアクセント。


しばらく食べ進めるうちに、綺麗な盛り付けはみるも無惨に。だがそれがいい。形あるもの皆滅びる、仏道にも通じる儚さこそが冷やし中華


こちらは、高齢のご夫婦の経営だから、季節ものは特に一期一会の思いで丁寧に味わいます。偉そうなこと言えないけど、長く続けてほしいな。


真夏はスタミナ料理を食べたくなるし、冷やし中華の旬は、夏を待ち侘びる梅雨どきしれないね。最後に皿を持ち上げて、ツユを半分ほどゴクリ。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。