カレーが食べたいな、なんて外に出るとあまりの暑さに朝令暮改。途上のラーメン店に「冷やしラーメン」のポスターをみかけ、ノレンをくぐる。
「冷やし中華ではありません」との但し書もありJARO に訴えられないよう予防線が大事ですね。食券を提出して、エアコンの涼でひと息つく。
冷やしラーメンといえば、坂内を思い出す。澄んだスープはゴクゴク飲めちゃう絶妙なダシ具合。鶏白湯が基本のこちらは、どんな仕上がりかな。
やってきたスープは器よりもなお白く、艶かしさすら漂うひと品。レンゲでスゥと飲めば、旨みのみ、脂っこさゼロで、舌が小躍りしております。
鶏白湯ベースと思うけど、バカ舌なので微妙な表現はできません。四半世紀前に神戸のステーキハウスで食べた冷製ポタージュを思い出す味かな。
キンキンに締められた麺は、弾力バツグンで、トロトロスープがよくからみます。鶏チャーシューもしっとりと、歯にまとわりつくやわらかさ。
冷たい麺に、冷たいスープ、直撃するエアコン風も相まってカラダが急速冷凍されてます。炎天下に戻るのだから望むところで、どんどん食べる。
上品さすら感じるスープは、一滴たりとも見逃せない。太宰治の斜陽の如く「スウプを一さじ、すっと吸」うような気品をもって、おいしく完飲。
ごちそうさまでした。
★しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。