牛豚鶏。みんなちがって、みんないい。それぞれの味わいを生かせば、どれもおいしい。焼き肉、トンカツ、唐揚げに順位をつけるのは野暮です。
わかっちゃいるけど、牛肉に高級感を覚えてしまう昭和生まれ。牛肉オレンジ自由化のインパクトが強く、ついついお値段で序列をつけてしまう。
で、ステーキ丼。男おいどんからこのかた、肉料理のトップオブザワールドは不動でステーキ。しかも国産牛とくれば、思わず平伏したくなる。
何度か食べたことがあるけど、今さらリブってどこだろうという素朴な疑問が。調べれば肩から背にかけての部位で、ステーキ向きの部位だとか。
そうこう調べているうちに、ジュウジュウ音が聴こえてきて、胃袋が大きく蠕動を始めました。冷たいお茶でなだめていると満を持して登場です。
まずは赤だしを箸を湿らせる。独特の軽い渋みでどうしてこんなにおいしいのかと感心する。いよいよカットされたステーキをひと切れガブリ。
ミディアムレアの赤身の旨みと甘いタレがお互いを高め合い、キシキシと歯ごたえもよい。追ってご飯をかきこめば、刻み海苔の風味がバッチリ。
女性客の注文が多いのも頷ける、有無を言わさぬおいしさの絶対帝政です。サラダでひと息ついて再び丼飯をかきこんだら、味噌汁で流し込む。
お新香も味わい深く、口直しにぴったり。獅子唐が、色といい、苦味といい、いい付け合わせですね。半分食べて、ダシたっぷりのとろろで味変。
肉を噛み締めるのは、しあわせを噛み締めることなんだなぁ、と健康な体に感謝しつつ、ペロリと完食。お値段以上に贅沢な気分になれました。
ごちそうさまでした。
★しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。