今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 568)イタリアン味噌煮込みうどん

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心頭滅却すれば火もまた涼し。そんなわけあるかいと思うけど、暑い季節に熱いものを食べて汗をかき、うつ熱をとるのは理にかなっている。


さて、こちらら味噌煮込み専門店。さすがに夏は冷やしきしめんも出しているけど、せっかく来たからには王道の味噌煮込みをいただこうかな。


無印、キムチ、インディアン、イタリアン。どの味も魅力的だけど、なんとなくイタリアン。紙エプロンを装備して、しばしカウンター席で待つ。


グツグツとマグマのように煮えたつ土鍋。トマトが加えられたぶん、いつもよりなお赤く、さながら地獄の業火なのに、食べるとおいしいのだ。


まずは玉子が煮える前にご飯に乗せ替え、味噌ダシをチラリとかけミニ丼ぶりをつくっておく。そして本命、味噌煮込みをふうふうと食べる。


赤味噌の渋み、ダシの旨み、トマトの酸味が驚くほど合います。一度食べたら必ずクセになる旨さとの謳い文句に間違いなく、頼もしい限り。


グミのような弾力のうどんが、ご飯のオカズになるのよね。とろけるチーズもコクを加えて、舌が貞子を見かけたような嬉しい悲鳴をあげてます。


味噌煮込みといえば思い出すのが、昔のドラマ、名古屋嫁入り物語。父親で生粋の名古屋人役の植木等が、東京で味噌煮込みを食べて激怒する。


「リャースがにゃーじゃにゃーか」すなわち「ライスがないではないか」。名古屋ではそれほどまでに味噌煮込みうどんとご飯は一体なのです。


閑話休題、トントンとタバスコを振ると風味が変わって面白く、勢いよくアツアツのまま、最後までおいしくいただきました。大々々満足です。


いつ食べても本場に勝るとも劣らぬ味わい。欠点は、いつも混んでいること、そして名古屋に行く気がなくなること。それくらい、おいしいです。


ごちそうさまでした。


★しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。