南蛮ときくと、私の脳裏にはカレー南蛮など各種そばが浮かぶ。実際にそば屋のメニューをみるとカレー、肉、鳥、鴨、親子などが並んでいる。
じゃあ南蛮ってなんだよ、となる。元々は中華思想において、未開の地とされる周囲の異民族を東夷、西戎、北狄、南蛮としたのに由来するとか。
で、安土桃山の頃、南から船で来たポルトガル人やスペイン人を「南蛮人」と呼んだから、南蛮人のもたらしたもの、好むものも南蛮と呼ばれた。
主な南蛮=ネギ、唐辛子、かぼちゃ、とうもろこしなどが南蛮と呼ばれるし、マリネやチキン南蛮など酸っぱい調味料も南蛮と呼ばれたりする。
そういえば、北海道生まれの義父は、唐辛子を南蛮、とうもろこしをキビと言うな。などと考えるうちに、カレー南蛮の到着。パチリ、箸を割る。
こちらのカレー南蛮は粘度が高く、跳ねないようにそろそろとそばを持ち上げる。半煮えのネギはとろとろ甘く、肉と歯ごたえとの対比がいいね。
少しずつ食べるうちに、少しずつ粘度がゆるくなる。なお濃厚なツユなので、半ライスを頼んでもよかった。途中で七味こと南蛮を振ってみたり。
カレー+七味の味わいはなかなかの刺激で、胃の形がわかるほど。とろとろのツユを味わえば、ソースかケチャップ的な甘味がある気がします。
涼しくなると辛いものが食べたくなるのは私個人の感想なのか、世間の傾向なのか。ともあれ、食欲の秋、天高く馬肥ゆる秋をやりすごさないと。
ごちそうさまでした。
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