今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 610)担担麺

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辛味というのは実は痛みだとか。甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の五味は舌で味わうけど、辛味は痛覚を通して処理される。不思議な気がします。


痛みというのは、生命の危険を覚える大事なアラームであるから、年齢差や個体差があるのも頷ける。痛みと同様に、辛味にも慣れてゆくのだ。


こちらの担担麺。選べる辛さは6ランク。お子様も食べられる0、辛いもの好き向けの2、当店の基準は3、激辛注意の5。ほう、そう来たか。


オジサンは痛みには鈍感だけど、胃酸過多気味なのでほどほどの刺激でいい。食券を買ってから提出するまで5秒、基準という3辛を選択する。


紙エプロンは辞退して、壁の効能書きを読みつつ待つ。カプサイシンによる代謝活性化はわかるけど、いつ読んでも花椒の効果が多すぎて驚く。


美容の効果、消化器官の改善、血圧を下げる、精神安定、ホルモンバランスを整える。花椒漢方薬にも使われるというし、医食同源懼るべし。


まずはスープをゴクリ。程よい辛さで、花椒の痺れとゴマの甘みが同時に舌の上で躍り、博多ラーメンのような細麺が適度にスープにからみます。


コリコリとナッツがいい食感。穴あきスプーンがついてきたので、挽き肉が沈んでも安心。跳ねないように、ツルツル、モムモムと食べ進める。


途中で香味酢を加えるとスープがきもちまろやかに。ラー油を入れてみたけど、辛味が少々加わっても、3辛は十分辛いので、大勢に影響なし。


おいしく食べ終わり、ジャスミン茶をグイッと飲み干す。ふとみればシャツにシミが! 面倒くさがらずに紙エプロンを貰っておけばよかった。


人の善意を無視する奴は一生苦しむぞ、とはアムロ・レイの言葉ですが、まったくもってそのとおり。人生の痛みがわかるお年頃でございますな。


ごちそうさまでした。


しばらくは孤食のグルメ&お蔵出しです。