「さまよえるオランダ人」とは英国の伝承で、喜望峰のあたりを漂う幽霊船の船長=フライングダッチマンとも呼ばれている。
ワーグナーのオペラ、パイレーツオブカリビアン、ワンピースの題材ともなり、なんならフライングダッチマンってバンドもいた。
それらとは関係なく、今日はランチにさまよえるサラリーマン。お目当ての店がことごとく混んでおり、迫る時間に気持ちが焦る。
ふと海鮮丼屋さんをみれば、ランチ客がひと回りしたか空席があるので、一も二もなく入店。おや、いつの間にか券売機になってる。
慌ててメニューを選ばねばならず、目算が狂う。後客が来ないかな、と気が急くので店名を冠した丼ぶり、しかもスペシャルを選ぶ。
ご飯の量、ワサビの有無、追加トッピングなどを選び、 PASMO でお支払い。現金でないので実感がわかないけど千円を超えてるな。
券売機は、食い逃げ、オーダー間違い、注文の前後などがなくなり、いいことばかりだけど、機械が苦手な高齢者は離れるかもね。
ともあれ、程なくやってきたのは、当然ながら豪華なひと品、さすが4桁。ワサビ醤油を回しかけ、味噌汁をすすりつつ作戦を練る。
まずはサーモンから。脂がたんまりで、うまいの語源は甘いというのを実感。隙間からご飯を取り上げひと口食べれば、幸せが加速。
ネギトロふわふわ、マグロはねっとり、イカはクニクニ、トビコはプチプチ。優劣ではなく、それぞれの個性を存分に発揮してます。
大物のエビは、尻尾を外して、味噌ごと身を吸い上げる。北陸に住んでいたころ、エビといえば生の甘エビだったのを思い出すな。
給料日でもないのに、ずいぶん贅沢なランチです。バチがあたらないか心配ですが、フライングサラリーマンもたまにはいいもんだ。
ごちそうさまでした。