今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

定食春秋(その 386)お造り膳

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肌寒くなると、冬を越えようという本能だろう、脂をたくわえるべく食欲が増す。服もかさばるから、シルエットも自然と丸くなる。


もちろん、ヒトだけでなく、動物たちもそうだろう。冬眠前のクマは言うに及ばず。脂ののった食材が期待できる季節に、お造りを食べる。


普段はハンバーグやチキン南蛮など、肉系にひかれるので、ブログをみれば、こちらでお造り膳をいただくのはほぼ1年ぶりですね。


季節の旬もひと回りしたのでしょう、マグロ、イカ、タイ、ハマチの盛り合わせもおんなじ。まずは渋みのおいしい赤だしで箸を湿らせる。


どこから攻めようかな。手前からいこうかな。タイはクニクニとした歯ごたえで、いかにも白身らしい儚い旨みが、ワサビ醤油と似合う。


お次のハマチは脂がのってオカズヂカラがすこぶる強い。ひょっとするとブリかもしれないけど、いかんせん切り身じゃ区別できません。


ここでお造りは小休止。卵焼きをおろし醤油で食べればダシがきいて間違いない味。茄子の煮付けも生姜が風味よく、舌の上でとろける。


後半戦、マグロはしっとり、イカは甘い。ツマを挟みつつ、2周目に突入、四者四様の個性を存分に楽しむ。きっと、贅沢な時間ですね。


嬉しい誤算で、お造りはヘルシーであり、越冬準備には向かないのです。ツマも大葉も穂紫蘇までキレイに平らげて、ほうじ茶をすする。


ごちそうさまでした。