今日も 来て しまった

おいしく食べて、温かい布団で眠る。しあわせのかたちを考える日々の記録

麺喰らう(その 651)天玉そば

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需要と供給のバランスが市場価格を決定する。中学の公民で習うんだけど、わかるような、腑に落ちないような。神の見えざる手、ですか?


こちらは JR 駅前の立ちそば屋さん。駅の規模が大きいうえに、場外馬券売り場も近く、週末でも繁盛していますね。さて、メニューをば。


オーソドックスのほか、あじ天、いか天、きす天に、それぞれ玉子入りもありなかなかの充実ぶり。きすに狙いを定めてノレンをくぐる。


ところが、夕方近くの時間が災いしたか、券売機を見ればあらかた売り切れている。仕方ないので、唯一残る天ぷら系に玉子をつける。


初めての店は作法に気を使うね。食券を提出して、水をくんで、椅子を確保する。とかいう間に呼び出しがかかり、天玉そばとご対面。


トレイなしなので丼ぶりを直につかむと、すでに熱く、期待できそうだ。七味を振って席に座り、いざ箸を割り、まずは白身をツルリ。


熱々のツユで少し煮えた白身は、カツオだしをまとい、滋味あふれる。皆さんこだわりはあるだろうけど、先に食べるとツユが濁らない。


さて、天ぷら。衣はふわふわで、いくらかもぎとってつまめば玉ねぎがシャキシャキしておいしい。麺も硬質で、いかにも駅そばです。


ズルズル食べるうちに衣がダシを吸い、逆にダシに油を出し、全体が馴染んでゆく。モロモロに崩れた天ぷらが、丼ぶりいっぱい広がる。


黄身が半煮えになった頃合いで、そばにトロリ絡めて、そばボナーラでいただく。濃厚なコクが、後半戦のダレた雰囲気を引き締める。


天ぷらに玉子付がメニューにあるのは、組み合わせの注文が多かったからだな。でも、それで値段は上げられないよな、などと思う。


ふと「今日2回目ですよ。大盛りうどんに天ぷら2枚!」なんて声が耳に飛び込んでくる。競馬に勝ったから、天ぷら倍増なのかな。


まあ、大勝していれば、立ち食い2杯目はありえないか。メインレースの終わる時間帯だし、混み合う前に失礼しようかな、と水をガブリ。


ごちそうさまでした。