箱根そばの冬フェア。今季は鮟鱇天&春菊天か、鴨&九条葱のいずれか。ともに季節感、大物感を備えており、2択ながら悩ましい限り。
いずれも取り扱い店舗が限られるようで、近所でみかけない鴨&九条葱を選ぶ。捨てるところのないといわれる鮟鱇は、また今度の楽しみだ。
鴨南そばで年越ししたので、うどんにしようかな。「おうどん、30秒ほどお待ちくださいね」ドーラでも40秒待つのだから当然待ちます!
水を汲んで、席に着くころには呼び出し。期待に違わぬビジュアルに心が躍る。マスクを外せば、甘い香りにゆず皮の風味が光ります。
ツユを飲めば、予想より少しおいしい。きっと外気温が低いおかげだな。鴨をひと切れ食べれば、脂の旨みと肉の歯ざわりがたまらない。
ツユをまとったうどんをズゾゾっとすすれば、胃に沁みる。コシなどない、クタクタのうどんだからこそ、ツユを吸い上げるのだ。
唇を脂でグロスリップにしつつ、鼻に抜けるゆず皮の爽やかさに春を待ち望む。九条葱の薫香を食んでいると、冷えた膝に血流を感じる。
尾崎豊の感じた熱い温もりは百円玉で買える缶コーヒーだけど、オジサンならば PASMO による鴨うどんなんだな。冬ならではの味わい、堪能しました。
ごちそうさまでした。