関東の私鉄沿線は、JRほど大規模な街は少なく、駅前から程なく閑静になることが多い。そんな商店街と住宅街の汽水域にある喫茶店。
愛知の味噌蔵が経営するという変わりダネで、映えそうなパフェやクリームソーダもあるけど、味噌煮込みうどんが燦然とメニューにある。
なんで世田谷に?なんて疑問はあるけど、こちとら味噌煮込みに目がないので、細かいことはいいんだよの精神で、カランコロンと入店。
昼下がりですが、先客は女子大生風や主婦風など映えに惹かれた女性陣ばかり。オジサンはひっそりとカウンターの端に座ります。
メニューをみれば、味噌煮込みうどんはノーマル、とまと、カレーがあり、さらに味噌は白、赤から選べるらしい。こいつぁ嬉しい悩み。
はじめての訪問なので、自分のなかの王道として、ノーマル、赤を選ぶ。ごはんはガマン、食後の甘味も気恥ずかしくて自重する。
煮込み時間もランチのうち。水をチビチビ飲みつつ、楽しみに待つ。カウンター越しに厨房を覗きみるのもまた、ランチのうちですね。
さて、やってきた味噌煮込み。なんと取り皿がカップなのが、カワイイ〜。オジサンでもそれくらいはわかるぞ。で、ゴワゴワうどんをガブリ。
予想通りのカッチカチが頼もしい。味噌の甘さが際だち、七味を多めに振って食べてゆく。でらうまいでかんわ、などと尾張弁を思う。
油揚げハフハフ、人参シャキシャキ、山本屋系だけが味噌煮込みでないと、改めて思い知る。かしわ肉でなく、豚肉なのも新鮮です。
焼き印のかわいいカマボコはひと口でパクリ。とろーり玉子を食べると、やっぱりごはんが恋しい。晩ごはんに遠慮した自分に恥じ入ります。
でも店員さん含め女性ばかりのこの雰囲気で、ごはんだけを追加する度胸のない自意識過剰なオジサンは、ごはんなしで乗り切りるのでした。
とはいえ、味は満点。今度はとまと味噌煮込みも食べたいし、子どもをダシに連れてきて、甘味も試したい。再訪を強く誓うのでした。
ごちそうさまでした。